電子署名のおすすめサービス2選!安全な契約締結を実現する方法とは?
電子署名は電子ファイルが本人によって作成され、改ざんされていないことを証明するための署名です。
テレワークが普及し、ペーパーレス化や脱ハンコが進んでいる現在、電子署名は身近になってきています。
しかし、契約書や文書のデータ化において重要な役割を果たしている電子署名について、仕組みがわからなかったり、どんな方法で作成したらいいのか悩まれる方も多いのではないでしょうか。
本記事では、電子署名の仕組みや作成方法、さらに電子署名をスムーズに作成するための電子契約サービスのご紹介をしています。
ぜひ最後までお読みください。
目次[非表示]
- 1.電子署名とは?
- 2.電子署名の仕組みについて
- 2.1.公開鍵暗号方式とは
- 2.2.電子証明書について
- 2.3.タイムスタンプについて
- 2.4.電子署名を作成する方法
- 2.5.PDF文書に電子署名をする
- 2.6.WordやExcelに電子署名をする
- 2.7.電子契約サービスを利用する
- 3.電子契約サービスを導入するメリット
- 3.1.ペーパーレス化によるコスト削減
- 3.2.契約締結のスピードアップ
- 3.3.文章作成や承認業務の効率化
- 3.4.コンプライアンス強化
- 3.5.リモートワークの推進
- 4.電子契約サービスを導入する際の注意点
- 4.1.テスト運用する
- 4.2.取引先が電子署名に対応しているか
- 4.3.サイバー攻撃などによるリスク
- 5.電子契約サービスの選び方のポイント
- 5.1.自社が求める機能を備えているか
- 5.2.コストは妥当か
- 5.3.業務効率化が図れるか
- 5.4.導入・運用時のサポート体制があるか
- 6.おすすめ電子契約サービス2選
- 6.1.CLOUDSIGN
- 6.2.Dropbox Sign
- 7.まとめ
電子署名とは?
電子署名とは、契約書などをデータ化したものに対して行われる署名で、電子ファイルがその本人によって作成されたこと、作成後に改ざんされていないことを証明することができます。
従来は物理的な署名が書類や手紙に対して行われるのに対し、電子署名はデジタル形式の文書に対して行われます。
電子署名の仕組みについて
電子署名では、電子証明書に「公開鍵暗号方式」と呼ばれる「公開鍵」「秘密鍵」の2種類の鍵を使う暗号化方式を用いて、電子文書の本人証明や非改ざん証明をおこないます。
公開鍵暗号方式とは
公開鍵と秘密鍵という対になっているキーを利用して暗号化する方式です。
電子文書は秘密鍵で暗号化され、公開鍵で復号化されます。
受信者は公開鍵を使って電子署名を検証し、署名が正当であることを確認します。
これにより、文書の改ざんがないことと、署名者の身元が確認されます。
電子証明書について
電子文書に署名を行うと、本人による署名であることや、内容が改ざんされていないことを示すために「電子証明書」と呼ばれる、本人確認データが含まれる電子署名の発行が行われます。
そのため直接、署名や捺印を行うことなく、データ上で契約書の締結などが可能となるのです。
電子署名は「認証局」と呼ばれる、デジタル証明書を発行する第三者機関の審査を介して行われるもので、信頼性は高いといえます。
タイムスタンプについて
電子契約をおこなう際は、電子署名だけでは電子文書の原本性が担保できません。
電子署名は「何を」「誰が」おこなったかを担保するのに対し、タイムスタンプは「いつ」「何を」おこなったかを担保します。
つまり、電子署名にタイムスタンプを付与することで「いつ」「誰が」「何を」したかの証拠となり、文書の原本性が担保できます。
タイムスタンプは時刻認証局により、電子文書に時刻情報とハッシュ値を組み合わせたデータを付与する仕組みです。
これにより、その時刻に間違いなく文書が存在していたこと、また、その時刻以降文書が改ざんされていないことを証明します。
電子署名を作成する方法
電子署名を作成する方法はいくつかありますのでご紹介します。
PDF文書に電子署名をする
Adobe AcrobatなどのPDF編集ソフトを利用し、電子署名を付与できます。
- 電子署名を追加するPDFファイルを開き、「ツール」→「証明書」→「電子署名」の順に選択
- 「ドラッグして新規署名ボックスを作成」をクリック
- ダイアログボックス「証明済み文書として保存」が出たら「OK」をクリック
- 署名を追加する箇所をドラッグして選択
- デジタルIDを設定
- ダイアログボックス「デジタルIDで署名」でIDを指定
- デジタルID設定時のパスワードを入力
- ファイルを保存
デジタルIDは任意のものを設定可能ですが、ビジネス文書においてはセキュリティ面を考えると、認証機関に発行してもらうことを推奨します。
参照元:PDF ファイルで電子署名を利用する方法 (Acrobat /Acrobat Reader)https://helpx.adobe.com/jp/acrobat/kb/cq07131410.html
WordやExcelに電子署名をする
WordやExcel文書にも電子署名を付与できます。
事前に認証機関によるデジタルIDを取得した上で行いましょう。
- 電子署名をしたいファイルを開く
- 追加したい箇所にカーソルを配置し「挿入」→「テキスト」の順に選択
- 「 [署名欄] →[Microsoft Office 署名欄]を選択
- ダイアログボックス「署名の設定」に情報を入力
- ファイルに追加された署名欄を右クリックし「署名」を選択
- キーボードやタッチペンで署名をして保存
参照元:Microsoft 365 ファイルのデジタル署名を追加または削除する
電子契約サービスを利用する
電子契約サービスとは、紙の契約書の代わりに電子文書にて契約を締結できるツールです。
基本機能として電子署名が付与できるため、デジタルIDを取得せずに、簡単に信頼性の高い電子署名を付与できます。
手軽にセキュリティを強固にできるため、多くの契約書などの締結を電子上で行いたい場合は、契約書関連の業務の効率化が実現いただける電子契約サービスを導入することをおすすめします。
電子契約サービスを導入するメリット
電子署名を行う際に電子契約サービスを利用するメリットは主に5つあります。
ペーパーレス化によるコスト削減
電子契約サービスを利用することで、従来の紙ベースでの契約書が電子文書に代わるため書類のペーパーレス化が可能となります。
そのため、書類の印刷・製本コストのような諸経費の削減ができ、かつ、オンライン上でやりとりをするため、書類の郵送コストも削減できます。
ですので、コスト削減策としても有効となるでしょう。
契約締結のスピードアップ
従来の紙と印鑑で契約を締結する場合には、「製本→捺印→契約書の送付→契約書の返送→確認・保管」といったステップが必要であり、手間と時間が多くかかります。
その点、電子契約サービスを利用すると、製本や送付などがなくなり、手続きが簡素化されるため、契約締結のスピードアップ化ができます。
契約や売上をほぼリアルタイムで管理可能となる点も、電子契約サービスを導入する大きなメリットになるでしょう。
文章作成や承認業務の効率化
電子契約サービスには、契約書類別のテンプレートが準備されていたり、自社で利用しているフォーマットをテンプレート化できる機能がある場合もあります。
テンプレート機能を活用することで、文書作成の効率化ができます。
また、作成した契約書類の申請から承認までの社内稟議を効率化が出来るワークフロー機能がついている電子契約サービスもあります。
コンプライアンス強化
電子契約サービスでは契約書などの電子文書をセキュリティ対策されたシステムやクラウド上で管理ができます。
また、電子署名とタイムスタンプ機能により、「いつ・誰が・何に」合意したかが担保されるので、契約書に高い信頼性を持たせることができます。
さらに、情報内容の改ざんは困難なため、企業のコンプライアンス強化につながります。
リモートワークの推進
電子契約サービスを利用することで、いつでもどこでも業務を行うことが出来るため、リモートワークや在宅勤務も可能となります。
場所にとらわれずに契約締結業務ができるので、リモートワークを推進していただけます。
電子契約サービスを導入する際の注意点
電子契約サービスには多くのメリットがありますが、利用する際には注意が必要な点もあります。
テスト運用する
契約書などの重要電子書類をやり取りする際には、トラブルを発生させないためにも社内でのテスト実施を推奨します。
電子証明書の期限切れなどが生じていると、その文書および署名の正当性が証明できず、法的効力がなくなり、電子署名の意味がなくなってしまいます。
取引先が電子署名に対応しているか
取引先によっては、電子署名に対応していない可能性があります。
利用前には必ず電子契約サービスで締結が可能か、取引先に同意を得ることが必要です。
サイバー攻撃などによるリスク
電子契約サービスはインターネット上でやりとりをするため、サイバー攻撃のリスクがあります。
サイバー攻撃のリスクを回避するためには、ウイルス対策ソフトの導入など会社のシステム面でのセキュリティ強化を万全にすることが重要です。
電子契約サービスの選び方のポイント
電子契約サービスを選定する際には製品の機能の有無だけでなく、使いやすさも考慮することが大切です。
自社に合うものを選ぶためにも選び方のポイントをぜひご参考にしてください。
自社が求める機能を備えているか
- 電子署名に関する機能
- 契約書作成機能
- セキュリティ機能
- 法的効力
電子署名は改ざん防止の機能があるか、セキュリティ面は求める基準になっているか、契約書のひな形を利用したいかどうかなどを比較していくと、サービスによっての違いがみえてきます。
そして、どこまでの法的効力を求めていて、検討しているサービスでは満たせるのかも検討のポイントとなります。
コストは妥当か
課金体系は枚数に応じて課金されるのか利用人数単位なのか、サービスによって違います。
コストメリットが妥当かも併せて考える必要があります。
業務効率化が図れるか
効率化を図るには既存システムとの連携であったり、外部サービスとの連携が出来るかも確認すべき事項となります。また、スムーズな社内運用が行えるのかを想定して選定することも大切になります。
導入・運用時のサポート体制があるか
電子契約サービスをスムーズに導入し運用を行うには、自社担当者だけでなくカスタマーサービスの力が必要となります。
ヘルプコンテンツが充実しているか、チャットやメールなど問合せが出来る窓口があるかなど自社の環境に合ったサポート体制があるかを確認しましょう。
おすすめ電子契約サービス2選
電子契約サービスのおすすめ2製品のご紹介です。
CLOUDSIGN
\製品資料はこちら/
弁護士ドットコムが提供するCLOUDSIGN(クラウドサイン)は企業や自治体などでの導入実績250万社を超える電子契約市場No.1の電子契約サービスです。圧倒的な認知度を誇っており、お取引先様へ抵抗もなく提案・推進をすることの出来るサービスです。
Dropbox Sign
\製品資料はこちら/
150カ国、700万人の方にご利用いただいているグローバルなサービスで、日本語を含めて 21 の言語に対応しています。
Dropboxと組み合わせれば、契約書の初稿から最終版 PDF への署名まで、すべてを迅速、簡単、そして安全に行うことができます。
署名依頼件数が無制限のユーザー単位の課金体系と依頼件数に応じた段階的な課金体系の2種類から選択可能です。
まとめ
電子署名を利用することで、文書の内容が改ざんされていないことや、署名を行った者が確かに本人であることを示せます。
そのため、契約書をはじめとした電子書類のやり取りで、安全性を確保するためにご利用いただけます。
ペーパーレスや脱ハンコを効率的に実現するためには、契約締結のスピードアップ化や印紙代の削減・業務の効率化など、多くのメリットがある電子署名サービス導入をし、手軽に信頼性の高い電子署名が行える体制を構築するのがおすすめです。
製品の機能や価格・サポート体制などを比較し、電子契約サービスを検討されてみてはいかがでしょう。
『Cloud Service Concierge』では、SaaSに精通した専門コンシェルジュが導入に向けた無料相談を承っております。
導入をご検討中、または製品選定などをされたい担当者さまは、お気軽にご相談ください。
関連記事