何を重視する?経費精算システムの選び方
テレワーク対策や業務のDX化を推進するにあたって軸となるのは日頃の業務のシステム化。
どこでも仕事ができ、誰でも簡単に業務を効率化できることが求められます。
業務の効率化と言っても、日頃こなしていく業務の種類は数え切れません。
そんな中よく注目されるのは「経費精算業務の効率化」です。
理由は主に二つあります。
一つ目は、一部の社員だけではなく全社的に関わりのある業務であること。
二つ目は、電子帳簿保存法やインボイス制度といった、経費精算業務に関連する法律や制度が見直されていること。
現在「経費精算システム」も世の中にはたくさん出回っており、どのシステムが良いのか判断が難しいと感じられている方も多いかと思います。
本記事では経費精算システムの選び方のヒントをご紹介したいと思います。
目次[非表示]
- 1.経費精算システムとは
- 2.経費精算システムを選ぶ際のポイント
- 2.1.カスタマイズの柔軟性で選ぶ
- 2.2.サポートの充実さで選ぶ
- 2.3.導入実績やシステムメーカーの安心さで選ぶ
- 3.まとめ
経費精算システムとは
その名の通り、経費精算業務を行うシステムです。
一般的にはクラウド型のものが多く、経費精算システムを活用することによって経費の申請業務や承認業務、経理処理業務を極力自動化します。
具体的には経費が発生した際に受領した領収書をスマホで撮影するだけで文字情報を読み取ったり、交通系ICカードの乗車履歴を取り込めたり、申請書の不備をシステム上で自動判別させたりすることで業務の効率化と正確性の向上が見込まれます。
また、先述の通り電子帳簿保存法の改正やインボイス制度の開始といった、経理業務を取り巻く環境が大きく変わりつつあります。
こうした法律、制度に対しても経費精算システムを活用することで工数を最小限に抑えながら対応できる点もポイントです。
もちろん経費精算システムの導入にあたってはコストが発生しますが、活用における紙代の削減や業務時間短縮による人件費の削減、正確性の向上による労働生産性アップ等、費用対効果が期待できる点も、業務のDX化や働き方改革といった観点で重要だと考えられます。
経費精算システムは様々なものがありますがどのような観点で自社に合ったものを選ぶのが良いのでしょうか。
経費精算システムを選ぶ際のポイント
カスタマイズの柔軟性で選ぶ
経費精算の業務フローは会社によって様々ですし、いざシステムを活用しようと思った際に大きく業務フローが変わってしまうと社員の浸透が図れず、結果的に業務負担が増えてしまうなんてこともあります。
そこでまず一つ目のポイントは経費精算システムのカスタマイズ性の充実さです。
- 申請画面のレイアウトは自由に設定できるか。
- 申請項目を増やしたり減らしたり、入力必須にできたりするか。
- 設定そのものを導入後も自社でメンテナンスしやすいか
- 承認ルートを要望通りに再現できるか
- 会計ソフトに仕訳データを連携できるか
- 会計ソフトを入れ替えた際も簡単に設定を変えられるか
- 会計ソフトだけでなく原価管理ソフト等の連携も可能か
このあたりは特に見ておきたいポイントです。
会社の業務フローは時代の流れや経営者の方針によって変わることがありますし、会計ソフトも保守期間が終わると買い替えることがあるかと思います。
こうした先々のことを考慮するとカスタイマイズの充実さや、自社で手軽に設定を変更できるかといった点は非常に大事なチェックポイントとなります。
サポートの充実さで選ぶ
一般的に経費精算システムは1~2ヶ月程度設定期間を要します。
会社によって運用フローや実現したいことは異なるため、自社仕様に設定をしていくのです。
長く使ってこそ価値を発揮するシステムですので初期設定をいかにスムーズに行えるかは大事なポイントです。
経費精算システムメーカーによって設定のサポート内容は様々ですが、オススメは専属のサポート担当が就くような体制を取っているメーカーです。
このようなメーカーはまず、システムを導入する会社の現状運用をしっかりヒアリングして要望や課題を棚卸ししてくれます。
意外と気付かない潜在的な課題感も明確になりますし、何より会社毎の要望にオーダーメイドに近しい形で設定の提案やサポートをしてくれるため、導入後しっかり運用に乗ります。
専属のサポート担当が就くことで問合せの際に一から事情を話さなくても要望が伝わりやすいのも良い点です。
導入実績やシステムメーカーの安心さで選ぶ
先にも触れたように、電子帳簿保存法の改正やインボイス制度の開始に伴って経費精算システムの活用を検討する企業は増えておりますが、安心して長く使えることもシステム選びにおいて大きなポイントになります。
領収書や請求書を法律に則って7年間はシステム上で保管することが求められますので、JIIMA認証を取得しているか、導入実績や事例が豊富か、といった観点も大切です。
また、導入実績が多いシステムであれば領収書や請求書の文字認識機能の精度も高い傾向にあります。理由は文字の認識機能、いわゆるOCR機能のAI学習機能に関連します。OCR機能にはAIによる学習機能が備わっていることが多いのですが、学習頻度、すなわちOCR機能で読み込ませた回数が多いほどAIが学習を積み、文字認識の精度が高くなっていきます。
導入社数が多い経費精算システムは、必然的にOCR機能の精度も高い傾向にあるということです。
導入実績が多ければ対応事例も多く、運用ノウハウも多く持っているため、システム選びに迷った際は導入社数も一つ参考指標になるかもしれません。
まとめ
経費精算システムは様々なものがありますが、一元にどのシステムが良いのかという答えはありません。
しっかり自社に合ったシステムを選ぶことが大切です。
本記事で触れた内容はあくまでシステム選びのヒントとして参考になる情報を紹介しましたが、ここで紹介したものが全てではありません。
最終的にはいかに納得感を持って運用に乗せられるか。
Cloud Service Conciergeはそうしたシステム選びも一緒になって考えますので、気になることがあればどうかお気軽にご相談ください。
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