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見やすいビジネス文書やプレゼン資料の作成のコツとは?

ビジネス文書やプレゼン資料は、情報を正確かつ分かりやすく伝えるための重要なツールです。
しかし、内容が整理されていなかったり、デザインが見づらかったりすると、相手に意図が伝わりにくくなってしまいます。
効果的な資料を作成するには、レイアウトやフォント、情報の構成など、いくつかのポイントを押さえることが大切です。
 この記事では、見やすく伝わりやすいビジネス文書やプレゼン資料を作成するためのコツを紹介します。

目次[非表示]

  1. 1.資料作成の前に意識すべきポイント ​​​​​​​
    1. 1.1.ターゲットと目的を明確にする
    2. 1.2.メッセージを整理して簡潔に伝える
    3. 1.3.相手の行動変容を明確にする
    4. 1.4.論理的な構成方法で内容を練る
  2. 2.デザインやレイアウトを活用した資料作成の工夫
    1. 2.1.配色は3色に抑える
    2. 2.2.フォント選びとサイズ調整
    3. 2.3.余白や配置バランスを考える
    4. 2.4.図やグラフを利用してビジュアル化する
    5. 2.5.デザインやレイアウトを統一する
  3. 3.作りたい資料内容に合わせてツールの使い分けが重要
    1. 3.1.ワード(Word)
    2. 3.2.エクセル(Excel)
    3. 3.3.パワーポイント(PowerPoint)
  4. 4.テンプレートの活用
  5. 5.まとめ

資料作成の前に意識すべきポイント ​​​​​​​

見やすい資料を作成するためには、以下の4つのポイントを意識することが重要です。
 
・ターゲットと目的を明確にする
・メッセージを整理して簡潔に伝える
・相手の行動変容を明確にする
・論理的な構成方法で内容を練る

 
それぞれ詳しく説明していきます。

ターゲットと目的を明確にする

資料作成において、情報伝達の効果を最大化するためには、まず「誰に」伝えるのかを明確に定義することが不可欠です。
社内向け、顧客向け、求職者向けなど、対象の属性に応じて、情報の内容、表現、デザインを最適化する必要があります。
 具体的には、年齢、職業、役職などの詳細なペルソナを設定し、そのターゲット像が最も響くコミュニケーション戦略を立案します。
例えば、技術的な詳細を求める社内エンジニアに対しては、専門用語を多く用い、具体的なデータや図表を駆使した資料が有効です。
一方、新規顧客には専門知識がないことを前提に、平易な言葉でメリットを強調し、視覚的に訴える資料が効果的です。
また、求職者に対しては、企業のビジョンやカルチャー、キャリアパスを具体的に提示し、共感を促すストーリーテリングが重要になります。
各ターゲットのニーズ、関心、理解度に合わせた情報設計を行うことで、受け手の心を動かし行動を促す強力なツールへと進化します。

メッセージを整理して簡潔に伝える

情報伝達の効率と精度を高めるためには、「何を最も伝えたいのか」という核心的なメッセージを明確に定義することが不可欠です。
次に、そのメッセージを裏付け、補強するために必要なデータのみを厳選し、準備します。情報過多だと資料を見る人の注意が散漫になり、メッセージの焦点が曖昧になるため、関連性の低い情報や過剰な詳細は徹底的に排除する必要があります。
 具体的には、主要なメッセージの最も強力な根拠、例えば統計データ、具体的な事例、専門家の引用などに絞り込みます。
視覚資料を活用する場合は、データの本質を直感的に理解できるよう、グラフやチャートの選択、デザインなどに細心の注意を払います。
 情報を最小限に絞り込み、端的に伝えることで、資料を見る人の記憶に残りやすくなり、積極的な行動を促すことができます。
メッセージの核心を突いた、関連性の高い情報のみを提示することで、資料を見る人は情報を迅速に理解し、重要なポイントを容易に記憶できるようになります。
結果として、情報伝達の目的が達成されやすくなります。

相手の行動変容を明確にする

書類や資料作成の出発点は、その成果物を通じて相手に「どのような具体的な変化を促したいのか」を明確に定めることです。
単に情報を伝えるだけでなく、相手の認識、感情、行動に影響を与え、最終的に期待する結果へと導くことが大切です。
 例えば、提案書であれば、相手に契約締結を決断させたい、報告書であれば、現状を正確に理解し、次のアクションに繋げたい、教育資料であれば、新たな知識やスキルを習得させたい、といった具体的な目標を設定します。
 この目的が明確であれば、資料全体の構成、内容の選択、表現方法が定まり、一貫性と説得力のある資料を作成することができます。
逆に、目的が曖昧なまま資料を作成すると、情報の取捨選択が困難になり、焦点がぼやけて、結果として相手に何も響かない資料になってしまう可能性があります。
資料作成においては、常に「この情報を提示することで、相手にどのような変化を促せるのか」を意識し、目的に沿った情報を厳選することが重要です。
これにより、資料は単なる情報の羅列ではなく、相手を動かし、目的を達成するための強力なツールとなります。

論理的な構成方法で内容を練る

資料作成に着手する前に、情報の論理的な構成を綿密に設計することが極めて重要です。
その際、特に推奨される手法として、PREP法(Point:結論、Reason:理由、Example:具体例、Point:再度結論)の活用が挙げられます。PREP法は、伝えたい内容を明確に整理し、資料を見る人の理解を深めるための強力なフレームワークです。
 具体的には、まず資料の冒頭で最も重要な結論や主張を明確に提示します。
これにより、資料を見る人は資料の全体像を把握し、その後の情報をより効果的に理解するための準備ができます。次に、その結論を支持する理由や根拠を詳細に説明します。
この段階では、客観的なデータ、論理的な分析などを提示することで、主張の信頼性を高めます。
 さらに、具体的な事例や事例研究、統計データなどを提示することで、抽象的な理由を具体的に説明し、資料を見る人の理解を深め、共感を促します。
こうした事例は、主張の妥当性を具体的に示すとともに、資料を見る人の記憶に残りやすく、資料の内容を印象付ける効果を持ちます。
 最後に、最初に提示した結論を改めて強調します。
このように再確認をすることで、資料全体の要点がまとまり、見る人にメッセージを強く印象付けるとともに、行動変容を促すことができます。
 このように、PREP法を活用した論理的な構成は、資料の明瞭性や説得力、記憶への定着率を高め、情報伝達の目的達成に大きく貢献します。

デザインやレイアウトを活用した資料作成の工夫

見やすい資料を作成するためには、デザインやレイアウトにもこだわる必要があります。

配色は3色に抑える

資料デザインにおいては、色を使いすぎると視認性が低下するため、基本的には3色(ベースカラー、メインカラー、アクセントカラー)に絞るようにします。
 ベースカラーは背景色として使用し、目に優しい色を選びます。メインカラーは主要な情報を伝える色で、ブランドカラーやテーマカラーを設定すると効果的です。アクセントカラーは強調したい部分に使用し、視線を引きつける色を選びますが、多用することは避けましょう。
この3色を適切に組み合わせることで、統一感のある洗練された資料を作成できます。
色を制限することで情報の優先順位が明確になり、見る人が理解しやすくなります。色の選択は、資料の目的やターゲットに合わせて行うことが大切です。

フォント選びとサイズ調整

資料作成では、フォントの読みやすさと一貫性が重要です。
可読性の高いフォントを選び、資料全体で種類やスタイルを統一しましょう。
一般的に、タイトル・見出しはゴシック体、本文は明朝体を使うとバランスが良くなります。
フォントサイズは、タイトル・見出しは大きめ(24pt以上)、本文は読みやすいサイズ(12〜14pt)が適切です。
適切なフォントとサイズ設定により、読みやすく、強調したい部分が伝わる資料を作成できます。フォントは資料の目的やターゲットに合わせて選びましょう。

余白や配置バランスを考える

資料作成において、情報の詰め込みすぎは視認性を損ない、圧迫感を与えます。
適切な余白を確保することは、資料の可読性を高め、洗練された印象を与える上で重要です。
テキスト、画像、グラフなどの要素間に十分な空白を設け、要素間の間隔を均等に保つことで、情報が整理され、視線の流れもスムーズになります。
余白は情報を強調するツールとしても有効です。
重要な情報の周囲に余白を設けることで、視覚的なコントラストが生まれ、読み手の注意を効果的に引きつけられます。
適切な余白は、資料全体のデザインに余裕と洗練をもたらし、読み手がストレスなく情報を吸収するための助けとなるのです。
このように、資料作成では情報の密度だけでなく、視覚的なバランスにも注意を払い、余白を積極的に活用しましょう。

図やグラフを利用してビジュアル化する

資料作成において、文章だけでは伝わりにくい情報は、図、グラフ、アイコンなどの視覚的要素を活用して伝えることが重要です。
視覚情報は記憶に残りやすく、感情的な反応を引き起こしやすい特性があり、適切に活用することで抽象的な概念や複雑なデータを直感的かつ迅速に理解できるようになります。
数値データは棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフなどで可視化し、プロセスや関係性を示す際は、フローチャート、組織図、マインドマップなどの図表を活用すると効果的です。
 これらの視覚的要素を資料に取り入れることで、情報の説得力が増し、見る人の印象にも強く残るようになります。
 資料作成では、情報の性質や伝達目的に合わせて、最適な視覚的要素を選択し、効果的に配置することが重要です。

デザインやレイアウトを統一する

資料全体のデザインに一貫性を持たせることで、視認性が高まるだけでなく、資料の信頼性とプロフェッショナルな印象が向上します。
デザインの一貫性は、資料を見る人が情報を整理し、理解しやすくするための強力な手段となります。
 具体的には、フォントの種類とサイズ、配色の選択、見出しのスタイル、余白の取り方などを資料全体で統一します。
フォントについては、タイトル、見出し、本文でそれぞれ適切な種類とサイズを選び、資料全体で統一します。
配色については、企業のブランドカラーやテーマカラーを基調とし、資料全体で一貫性のあるカラースキームを構築します。
見出しのスタイルは、レベルごとに明確なルールを設け、視覚的に区別しやすいようにします。
余白の取り方は、資料全体で統一感のあるレイアウトになるように調整します。
特に、プレゼンテーション資料(スライド資料)においては、スライドごとにデザインがバラバラにならないように細心の注意を払う必要があります。
スライドごとにデザインが異なると、見る人は情報の流れを追いづらくなり、資料全体の印象も損なわれます。
Microsoft PowerPoint の機能のスライドマスターやテンプレートを活用することで、デザインの一貫性を容易に保てます。
 デザインの一貫性は、資料の内容だけでなく、資料を作成した人の姿勢や専門性を示すものでもあります。
細部にまで気を配り、一貫性のある資料を作成することで、見る人に信頼感と安心感を与えることができます。
以下の記事では営業資料のデザインの重要性やNG例、訴求力を高めるポイントについて解説しています。
営業資料のみならずビジネス文書作成においても役立つ情報が載っていますので、興味のある方はご覧ください。

作りたい資料内容に合わせてツールの使い分けが重要

オフィスワークには、送付状や契約書、会議資料など多様なビジネス文書や資料作成が欠かせません。
これらの作成にはOfficeソフトが便利であり、特にワード、エクセル、パワーポイントが広く活用されています。
以下では、それぞれの特徴や用途を解説します。

ワード(Word)

Microsoft Wordは、高度な文書作成機能を備えたソフトウェアであり、特に文章を中心とした資料や長文の作成に最適化されています。
豊富な文字装飾機能、画像挿入機能、レイアウト調整機能を活用することで、多様で高品質な文書を効率的に作成できます。
 具体的には、送付状、案内状、プレスリリース、契約書、報告書、論文、企画書、マニュアルなど、ビジネス文書から学術文書まで、幅広い用途に対応可能です。
段落スタイル、見出し設定、ページ番号の自動挿入、目次生成などの機能を駆使することで、長文の構造を整理し、読者に分かりやすい文書を作成することが可能です。
 また、図表、グラフ、SmartArtなどの視覚要素を容易に挿入できるため、情報を視覚的に表現し、読者の理解を深めることができます。
変更履歴の追跡機能やコメント機能を利用することで、複数人での共同作業や校正作業も円滑に行えます。

エクセル(Excel)

Microsoft Excelは、表計算機能を備えたソフトウェアであり、数値データの処理、分析、可視化に特化しています。
表形式のデータを基に、複雑な計算、高度なデータ分析、多様なグラフ作成を可能にします。
 特に、見積書、請求書、売上報告書、財務諸表、予算管理、アンケート集計など、計算やデータ分析が不可欠な資料作成に最適なツールです。
多岐にわたる関数や数式、ピボットテーブル、データ分析ツールなどの機能を活用することで、膨大なデータを効率的に処理し、有益な情報を抽出できます。
また、名簿、在庫一覧、顧客リスト、プロジェクト管理表など、大量のデータを整理し、管理するためのデータベースとしても活用されます。
データのフィルタリング、並べ替え、検索などの機能を活用することで、目的の情報を迅速に抽出できます。
さらに、棒グラフ、円グラフ、折れ線グラフ、散布図などの多彩なグラフ作成機能により、データを視覚的に表現し、データの傾向やパターンを分かりやすく提示できます。

パワーポイント(PowerPoint)

Microsoft PowerPointは、プレゼンテーション資料の作成に特化したソフトウェアであり、研修、会議、プレゼンテーションなど、多様なビジネスシーンで広く活用されています。
企画書、報告書、商談資料、研修資料、講演資料など、情報を視覚的に効果的に伝達する必要がある場合に最適なツールです。
 PowerPointの最大の特長は、デザインやレイアウトの自由度が非常に高く、テキスト、画像、図表、グラフ、動画などの多様な要素を自由に配置し、視覚的に分かりやすい資料を作成できる点です。
豊富なテンプレートやデザインツール、SmartArtなどの機能を活用することで、専門的な知識のないユーザーでも洗練されたプレゼンテーション資料を容易に作成できます。
 また、表やグラフの挿入が容易であり、Excelなどの他のアプリケーションで作成したデータを容易に統合できます。アニメーションや画面切り替え効果などの多彩な機能を備えており、見る人の注意を引きつけ、プレゼンテーションの内容をより印象的に伝えることができます。

テンプレートの活用

Microsoft Word、Excel、PowerPointで資料を作成する際、Web上で提供されているテンプレートを活用することは、視覚的に優れた資料を効率的に作成するための有効な手段です。
テンプレートは、デザインの基礎となる要素があらかじめ設定されているため、資料作成にかかる時間と労力を大幅に削減できます。
特に、シンプルなデザインのテンプレートを選択すると、資料の目的に応じて柔軟にアレンジを加えることができ、非常に便利です。
シンプルなテンプレートは、テキスト、画像、グラフなどの要素を自由に配置しやすく、資料の内容に合わせてカスタマイズしやすいという利点があります。
 Web上には、無料で利用できるテンプレートも多数存在しており、Microsoftが提供する公式テンプレートサイトや、その他のWebサイトからダウンロードできます。
また、Canvaなどの無料で利用できるオンラインデザインツールも充実しており、これらのツールを活用することで、デザインスキルがないユーザーでも、プロフェッショナルな印象を与える資料を容易に作成できます。
 資料の種類、目的に合わせて、最適なテンプレートやデザインツールを選択することが重要であり、様々なテンプレートやツールを比較検討し、自身のニーズやスキルに合ったものを探してみるのがおすすめです。
これらを効果的に活用することで、資料作成の効率と品質を向上させることができます。

まとめ

資料作成の前に意識すべきポイントや配色、グラフの使い方など、デザインやレイアウトを活用した資料作成の工夫を紹介しました。
ビジネス文書やプレゼン資料の作成はオフィスワークに欠かせないものとなっており、見やすい資料作成のスキルを身につけておくとよいでしょう。
とはいえ、初めから見栄えのいい資料を作るのは難しいため、前述したデザインテンプレートを使用することをおすすめします。
 

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