
営業資料のデザインの重要性とは?よくあるNG例と訴求力を高める9つのポイント
営業資料のデザインは、商談の成否を左右する重要な要素です。どれだけ優れた商品やサービスを提案しても、資料が見づらかったり情報が伝わりにくかったりすると、相手の関心を引くことができません。逆に、見やすく整理された資料は、内容の理解を助け、商談の成功率を高める効果があります。
しかし、タイトルや構成にメリハリがない、フォントや色使いに統一感がない、情報が詰め込まれすぎているといったNG例は多く見られます。こうした資料では、伝えたいメッセージが埋もれてしまい、プレゼンの効果が半減してしまいます。
本記事では、営業資料のデザインが持つ重要性を解説するとともに、よくある失敗例を紹介し、訴求力を高めるための具体的なポイントを9つにまとめました。効果的な資料作りのコツを押さえ、商談を成功させましょう。
目次[非表示]
- 1.営業資料におけるデザインの役割
- 1.1.営業資料にデザインが必要な理由
- 1.2.デザインが与える印象と効果
- 2.見やすい営業資料で得られるメリット
- 2.1.資料への関心を高める
- 2.2.情報を効率的に伝える
- 2.3.顧客に信頼感や好印象を与える
- 3.よくある営業資料のNG例
- 3.1.フォントや色使いにメリハリがない
- 3.2.強調箇所が多い
- 3.3.情報量の多さで読みづらい
- 3.4.資料全体に一貫性が欠けている
- 4.営業資料の訴求力を高める9つのポイント
- 4.1.1スライド1テーマにまとめる
- 4.2.視覚的な要素を活用する
- 4.3.見やすいフォントを選ぶ
- 4.4.文字サイズを統一する
- 4.5.余白を適切にとる
- 4.6.視線の流れを考慮した配置
- 4.7.全体の配色を3色以内に抑える
- 4.8.各要素を整然と配置する
- 4.9.文字と背景のコントラストを意識する
- 5.まとめ
営業資料におけるデザインの役割
営業資料のデザインは、情報の見え方だけでなく、資料そのものの印象に大きく影響を与えます。デザインの役割は、資料の内容を効果的に伝えることにあり、視覚的に整理され、階層が明確な資料は受け手にとって理解しやすく、興味を引きやすいものとなります。見やすい営業資料は、適切な情報量であるかつ、内容の強調や色使いが綿密に練られているため、受け手が内容を瞬時に把握しやすくなります。
また、デザインは相手の関心を持続させ、具体的なアクションへとつなげる重要な要素です。適切なビジュアルやアイコンなどを組み込み、情報を適切に整理することで、より効果的な営業資料の作成が可能となります。
このように、しっかりとしたデザインが施された資料は、顧客からの信頼を得るための重要な役割を果たします。
営業資料にデザインが必要な理由
営業資料では、的確かつ魅力的な情報を提供することが求められ、そのためにはデザインが欠かせません。情報を整理し、ポイントを明確に示すことで、顧客にとって理解しやすい営業資料になります。
また、視覚的に魅力のあるデザインの資料は、単なる情報の羅列ではなく、企業の専門性や信頼感を伝える手段にもなります。顧客にとっては、多くの選択肢の中から自分に最適なものを選択するために分かりやすい情報が求められるため、デザインが整っていることが重要です。
デザインが与える印象と効果
営業資料にとってデザインは、全体の印象を大きく左右する重要な要素です。視覚的に目を引く資料は、初めて目にする場合でもそのタイトルや内容が鮮烈な印象を与え、記憶に残りやすくなります。
プロフェッショナルで洗練されたデザインであるほど信頼感が増し、商品やサービスの価値がより高く評価されることがあります。特に、色使いやフォント選び、レイアウトに細心の注意を払うことで、顧客に与える印象を劇的に変えることができます。
また、質の高いデザインは単に見た目を良くするだけでなく、情報の優先順位を明確にし、メッセージを効果的に伝える力を持っています。他の成功した資料を参考にすることで、さらに洗練されたデザインを作り上げるヒントを得ることもできます。
このように適切なデザインは、相手の興味を引くだけでなく、ビジネスの成果に直結する重要な役割を果たします。
下記記事では資料作成におけるコツをご紹介しています。
見やすい営業資料で得られるメリット
見やすい営業資料は、デザインが整っているために視覚的に整理された印象を与え、見込み客が資料に目を通すきっかけを作ります。特に、情報が明確かつ効果的にレイアウトされている場合、受け手は必要な情報を迅速に見つけることができ、意思決定の後押しとなります。
視覚的によく構成された営業資料は、単なる情報提供にとどまらず、顧客の関心を引き付けるための強力なツールとして役立つのです。
資料への関心を高める
魅力的なデザインを施した営業資料は、顧客の関心を高める効果があります。特にパワーポイントを活用した資料作成では、カラフルなグラフやインフォグラフィックスを取り入れることにより、視覚的な訴求力の高い資料を作成できます。これにより、複雑で難しい情報であっても自然と目を引き、理解を促進する効果が期待できます。
顧客は限られた時間の中で、多くの資料に目を通さなければなりません。したがって、シンプルでありながら目を引くデザインであることが重要です。例えば、パワーポイントのテンプレートを参考にすることで、見栄えが良く、関心を引きつけやすい資料を効率的に作成できます。
このようなデザインの工夫により、資料の印象が強くなり相手に興味を持たせることができます。
情報を効率的に伝える
情報を効率的に伝えるには、資料内でグラフや図表を活用することが重要です。データをグラフや図表で表すことで、内容を分かりやすく伝えることが可能です。
このような工夫によって、受け手は短時間で情報を的確に理解できるようになり、説明の効果が向上します。さらに、情報が整理されている資料は重要なポイントが一目で分かるため、商談やプレゼンテーションの場でも活用しやすいです。
見やすい営業資料を作成することで、顧客が複雑な内容でもスムーズに理解できるようになり、相手の関心を高めることができます。これは結果的に、購買意欲を高める効果につながります。営業活動において理解しやすい資料を準備することは、商談の成功率を上げる重要な要素となるのです。
顧客に信頼感や好印象を与える
営業資料やパンフレットのデザインがしっかりしていると、顧客に信頼感や好印象を与えることができます。品質の高い資料を作成することで、企業のプロフェッショナリズムを体現でき、営業担当者に対する信頼が強固なものとなります。一方で、雑なデザインや不明瞭な情報が含まれている場合、相手にネガティブな印象を与え、企業全体に対する評価が低下するリスクがあるため、注意を払う必要があります。
視覚的に洗練されている営業資料は、顧客との信頼関係を構築するうえで欠かせないツールであり、企業全体のイメージを左右する重要な要素にもなります。資料のクオリティーを高めることで、顧客との信頼が深まり、長期的なビジネス関係の維持にも役立ちます。デザインや内容はもちろん、情報の明確さも意識し、より効果的に企業の魅力を伝える工夫を施すことが重要です。
よくある営業資料のNG例
営業資料を作成する際には、いくつかの重要な注意点を押さえる必要があります。デザインや構成に問題があるために、意図したメッセージや情報が効果的に伝わらないケースがよくみられます。特に、パワーポイントを使用する際には視覚的な分かりやすさと統一感を意識することが欠かせません。
以下では、営業資料のよくあるNG例を紹介します。これらの事例を踏まえ、いかに改善できるのかを考えることが、より魅力的な営業資料作成への第一歩になります。また営業資料を作成する際には、成功している他社の事例を参考にすることも有効です。適切に参考にすることで、自社の資料をさらに印象的かつ説得力のあるものにすることが可能です。
フォントや色使いにメリハリがない
フォントや色使いにメリハリがない営業資料は、視認性に欠け、重要な情報を埋もれさせてしまうリスクがあります。特に、同じフォントサイズや色の使用が続くと、資料の受け手がどこに注目すべきか分からなくなり、注意を引くことが難しくなります。このような課題を解決するためには、パワーポイントを活用してデザインに工夫を加えることが効果的です。
例えば、見出しや重要なポイントを際立たせたい場合には、異なるフォントサイズや色合いを使用すると視覚的なインパクトが生まれます。また、要点を強調するために背景色を変える、文字を太字にするなどの方法を取り入れるのも有効です。このように、視覚的な優先度を明確にすると、情報が整理され、全体の構成が論理的に見え、読みやすさが向上します。
さらに、パワーポイントのテンプレートやデザインツールを活用することで、分かりやすい例を示すことができ、視覚的な工夫を簡単に実現できます。これにより受け手の理解が深まり、効果的なコミュニケーションが可能となります。
強調箇所が多い
営業資料に強調箇所が多すぎる場合、情報が散漫となり、ポイントが明確に伝わりづらくなります。例えば、資料内であちこちに太字や色を変更した箇所が多いと、何を重視すれば良いのか混乱を招く可能性があります。
重要な情報を強調すること自体は大切ですが、過度な強調は受け手に逆効果をもたらします。強調箇所はタイトルを含む資料全体の中で、特に重要なポイントに絞り込むことが大切です。過剰な装飾を避け、メリハリを意識することによって、受け手は資料内のどこが重要なポイントなのかを認識しやすくなります。
情報量の多さで読みづらい
情報量が多すぎる営業資料やパンフレットは、読み手に負荷をかけることがあります。1つのページに過度に情報を詰め込むと、情報を整理しづらくなり、全体を正確に把握するのが難しくなります。その結果、本来伝えたい重要なメッセージが埋もれやすくなります。
このような問題を解消するには、ページごとに提供する情報を絞り込み、余計な内容は削除する工夫が重要です。内容を簡潔に整理し、1つのテーマで完結させることを意識することで、資料やパンフレットの読みやすさが向上し、理解促進につながります。また、簡潔な内容と構成にすることで、視覚的な負担も軽減され、情報収集の効率化も図れます。
資料全体に一貫性が欠けている
資料全体の一貫性が欠けていると、読み手に混乱を招く恐れがあります。異なるフォントや色、レイアウトが統一していないと、一貫したストーリーとして捉えにくいだけでなく、内容を正しく理解しにくくなります。また、ページごとにデザインが異なる場合、資料の信頼性が低下する可能性が高くなります。特に営業資料では、受け手が情報をスムーズに受け取ることが重要です。
資料に統一感を持たせるためには、事前に決まったフォントスタイルや色のパレット、レイアウトを定め、それに基づいて作成することが基本です。また、完成後には第三者に確認してもらい、デザインや構成が見やすいかどうかを参考にすることも有効です。これらの工夫により、資料全体が視覚的に洗練されたものになり、受け手に安心感を与えると同時に、説得力のある資料としての印象を高めることができます。
営業資料の訴求力を高める9つのポイント
営業資料のデザインを行う際には、いくつかの基本ポイントを押さえることが重要です。これらのポイントを守ることで、見やすい営業資料を作成することができ、情報が明確に伝わると同時に、受け手の理解を深めることができます。
以下では、具体的な9つのポイントを解説します。
1スライド1テーマにまとめる
プレゼンテーション資料を作成する際には、各スライドに集中すべきテーマを1つに絞ることが重要です。特に、パワーポイントで資料を作成する場合、複数のテーマを1枚のスライドに詰め込んでしまうと、受け手に混乱を与え、情報の優先度を判断に支障をきたす場合があります。
1つのテーマに注目を集めることで、受け手は伝えたい内容に集中しやすくなり、その結果、記憶にも残りやすくなります。さらに、スライドごとに明確なメッセージを設定することで、プレゼン全体の流れがスムーズになり、説得力のある効果的なプレゼンテーションを実現できます。
視覚的な要素を活用する
営業資料では、視覚的な要素をうまく活用することが効果的です。例えば、グラフや図、画像などの視覚資料を用いることで、情報を一目で理解できるようになり、データの説得力を大幅に高めることができます。特に、参考として明確な関連データを示した図や、印象的なタイトルを付けたグラフを挿入することで、視覚的な要素と情報の関連性を強く示すことができます。
また、ビジュアルの要素は議論のポイントを明確にし、相手の関心を引く重要な役割を果たします。ただし、視覚的要素を取り入れる際には、適切な数に絞り、情報が埋もれてしまわないよう注意が必要です。必要に応じて補足的なタイトルや注釈を追加し、視覚的資料をより効果的に活用する工夫も大切です。
見やすいフォントを選ぶ
営業資料における重要なデザイン要素の1つとして、フォントの選択が挙げられます。見やすいフォントを使用することで、資料が読みやすくなり、情報の伝達能力が高まります。また、資料内で使用するフォントと、ロゴや全体的なデザインとの一貫性を意識することも大切です。これにより、ブランドイメージが統一され、受け手に良い印象を与えることができます。
具体的には、主にサンセリフ体やセリフ体の中から、バランスの良いフォントを選ぶとよいでしょう。例えば、サンセリフ体はモダンで清潔感があるデザインに適しており、セリフ体は落ち着きや信頼感を演出するのに向いています。
また、フォントのスタイルはビジネスや資料の目的にふさわしいものであることが重要です。営業資料と企業ロゴのデザインの調和が取れていることもポイントとなります。例えば、ロゴが持つ特定の雰囲気(たとえばモダンであるか、伝統的であるかなど)に合わせてフォントを選択すると、資料全体の印象が洗練されます。
このように、適切なフォントを活用することで、資料の完成度が格段に向上し、視覚的な効果を高めることができます。
文字サイズを統一する
資料全体の整合性を保つために、文字サイズの統一は欠かせません。スライド内で異なる文字サイズが使われていると、情報が散漫になりやすく、受け手に混乱を与える原因となります。
タイトルや見出し、そして本文の文字サイズをあらかじめ決め、一貫して使用することが重要です。特に、タイトルや見出しを本文より大きめに設定することで、視覚的な階層を意識しやすくなり、資料の内容をひと目で理解しやすくなります。
一貫性を持たせた文字サイズにすることは、分かりやすい資料作成の基本とも言えるでしょう。
余白を適切にとる
デザインにおける余白は、資料の見やすさを大きく左右する重要な要素です。適切に余白を設けることで、情報が詰まりすぎることを防ぎ、読み手がスムーズに内容を理解できるようになります。また、余白を活用したレイアウトは読みやすいタイトルを際立たせることにも役立ちます。
さらに、余白を取り入れることで視覚的な余裕が生まれ、全体の印象が整う効果が期待できます。特に、大事なポイントや強調したいタイトル周辺に余白を確保することで、受け手の注意を自然に引き付けることが可能です。参考となるデザインの実例を活用しながら余白の扱いについて学ぶことは、より効果的で魅力的なデザイン作成につながります。
視線の流れを考慮した配置
営業資料の訴求力を高めるためには、視線の流れを考慮したデザインにすることが不可欠です。人間の視線は一般的に左上から右下へと移動するため、重要な情報やメッセージはこの流れに沿って配置することが効果的です。
具体的には、資料の最上部にキャッチコピーや主要なポイントを配置し、次に左側に補足情報や図表を配置することで、自然な視線の動きを促すことができます。
パワーポイントのテンプレートやデザインガイドを参考にすることで、効果的なレイアウトを作成でき、読み手が資料をスムーズに理解できるようになるため、結果として資料の訴求力が向上します。
全体の配色を3色以内に抑える
デザインの配色は、視覚的な印象を大きく左右します。全体の配色を3色以内に抑えることで統一感が生まれ、資料が見やすくなります。デザインテンプレートを参考にすることで、より効果的な配色を実現できるでしょう。
多色使いは視覚的な混乱を招く可能性が高いため、3色のカラーパレットを意識して選ぶのがおすすめです。例えば、1色を基調色として使用し、その他の2色をアクセントカラーとして配置することで、視覚的なバランスを保ちながら、重要な情報を際立たせることが可能です。この配色方法を活かしたテンプレートは配色の参考にもなり、質の高いデザインを効率的に作成する助けとなります。
各要素を整然と配置する
各要素を整然と配置することで、全体の可読性が向上し、見やすい営業資料を作成することができます。例えば、見出し、本文、グラフや画像などをきちんと整列させると、視覚的にスムーズな流れになり、情報の伝達力が高まります。また、そのような工夫により、受け手が欲しい情報を迅速に得られるようになります。
一方で、情報が乱雑に配置されると、見込み客は重要なポイントを見逃すリスクがあります。そのため、資料作成時には細部にまで配慮し、構造を整理することが重要です。整然としたレイアウトは商談やプレゼンテーションの際にも効果を発揮し、受け手が資料の内容を迅速かつ正確に理解しやすくなる点で大きなメリットがあります。見やすい営業資料を心掛けることで、コミュニケーションの質の向上につながります。
文字と背景のコントラストを意識する
文字と背景のコントラストは、資料の視認性を高めるための基礎的な要素です。コントラストが不十分だと、文字が背景に埋もれ、情報が読み取りづらくなってしまいます。
適切なコントラストを確保するためには、暗い背景に対して明るい文字を使用する、または明るい背景に暗い文字を用いるといった対比のパターンを検討するのが効果的です。このように対比が明確であるほど、視認性が向上し、受け手は特定の情報に集中しやすくなります。さらに、資料のテーマや目的に適したフォントの太さやスタイルを選ぶことで、視認性を高めることが可能です。
視認性を向上させる際には、コントラスト比に関する具体的な指標やツールを活用するのも良いでしょう。そうすることで、タイトルや重要な項目がより際立ち、情報の伝達がスムーズになります。視認性とデザインのバランスを取ることが、効果的で見やすい資料作成のポイントと言えるでしょう。
まとめ
分かりやすい営業資料を作成するには、内容だけでなくデザインにも配慮が必要です。視認性の高い資料は訴求ポイントが明確になり、理解を促しやすく、自社の印象アップにもつながります。とはいえ、内容・デザインともに質の高い営業資料を作成するには、一定のリソースやスキルが必要です。営業資料の作成について、「どのように構成・レイアウトすればいいか分からない」「デザインスキルに自信がない」といったお悩みがある場合は、オンラインデザインツールがおすすめです。
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