PBXの耐用年数と超過した場合のリスクとは?
PBX(Private Branch Exchange:電話交換機)は、内線同士の通話や内線と外線の接続を効率的に振り分けるシステムです。多くの電話機と接続できるため、企業やコールセンターなどで重宝されています。
しかし、PBXを長年使い続けている場合、故障やサポートの終了など、さまざまなリスクが高まる可能性があります。
業務でPBXを使用しながら、「耐用年数がどれくらいか知りたい」「PBXに代わるサービスも検討したい」とお考えの総務担当の方もいるのではないでしょうか。
本記事では、PBXの耐用年数や耐用年数を超過した場合のリスクについて解説します。
目次[非表示]
- 1.PBXの耐用年数
- 2.法定耐用年数を過ぎた場合のリスク
- 2.1.①老朽化に伴い故障が発生しやすくなる
- 2.2.②部品製造が終了して修理できなくなる
- 2.3.③ビジネススタイル変革の妨げになる
- 3.クラウドPBXの特徴とメリット
- 3.1.クラウドPBXの特徴
- 3.2.クラウドPBXのメリット
- 4.まとめ
PBXの耐用年数
PBXの法定耐用年数は、国税庁の『主な減価償却資産の耐用年数表』で6年と定められています。国税庁の減価償却資産項目を見ると、PBXは以下に該当します。
▼PBXの減価償却資産
項目 |
内容 |
種類 |
器具・備品 |
構造・用途 |
事務機器・通信機器 |
細目 |
電話設備・そのほかの通信機器
|
法的耐用年数 |
6年 |
※国税庁『主な減価償却資産の耐用年数表』を基に作成
法的耐用年数の6年で買い替える必要はなく、使用し続けることは可能です。しかし、長期間使用することで、故障したり急な不具合が発生したりする可能性もあり、トラブルが起きる前に入れ替えの検討が必要です。
出典:国税庁『主な減価償却資産の耐用年数表』
法定耐用年数を過ぎた場合のリスク
PBXの法定耐用年数を過ぎて使用している場合は、次のようなリスクが考えられます。
①老朽化に伴い故障が発生しやすくなる
法定耐用年数を超えるPBXを使用し続けると、故障して着信音が鳴らなかったり、雑音が入ったりする可能性があります。
すぐに修理できれば問題ありませんが、何度も故障すると修理費用がかさむ、電話が使用できずに機会損失につながるなどのリスクが考えられます。
②部品製造が終了して修理できなくなる
多くのメーカーでは、PBXの製造が打ち切りになると、修理用の部品を一定期間保管します。しかし、保管期間を過ぎると、修理したい部品の入手が困難になります。
長年使用しているPBXを修理する場合、修理用の部品が見つからずに修理できなかったり、修理部品を探すのに時間がかかったりするため、業務に影響を及ぼす可能性があります。
また、メーカーサポートが終了していれば、部品の欠品によって修理できない、修理費用が全額自社負担になるといったリスクも考えられます。
③ビジネススタイル変革の妨げになる
古いPBXは新しいシステムや働き方を導入する際に、対応できない可能性があります。特に、リモートワークを行う企業の場合、古いPBXでは社内の固定電話とスマートフォンの連携が難しく、業務対応ができずに支障が出ることも考えられます。
PBXは、法定耐用年数を過ぎても使用することは可能ですが、耐用年数はひとつの区切りとなるため、新たなサービスの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
クラウドPBXの特徴とメリット
PBXの耐用年数が過ぎて、新しいサービスを検討する場合、クラウドPBXを利用する方法があります。
ここではクラウドPBXの特徴とメリットを紹介します。
クラウドPBXの特徴
クラウドPBXは、クラウド上にPBXを設置して、インターネット回線を通じて利用します。インターネット回線を利用することで、固定電話だけでなくスマートフォン、パソコンなどを内線として設定することが可能です。
また、PBXの耐用年数を気にする必要もありません。
クラウドPBXのメリット
クラウドPBXを導入するメリットは、早く導入できて導入コストや通話料の削減につながることです。
インターネット回線を利用してつなげるため、導入時の工事や、サーバーを社内に設置する必要がなく、導入費用を抑えることができます。
また、スマートフォンやパソコンなどを内線として利用できることで、内線の通話料が発生せず、コスト削減につながります。さらに、テレワークや外出先でも、会社への電話を受けることが可能です。
クラウドPBXの詳しいメリットについては以下で解説しています。
まとめ
この記事では、PBXについて以下の内容で解説しました。
- PBXの耐用年数
- 法定耐用年数を過ぎた場合
- クラウドPBXの特徴とメリット
PBXを長年使用すると老朽化に伴う故障やメーカーのサポート終了によって、業務に影響を及ぼす可能性があります。クラウドPBXであれば、物理的な設備が不要のため、故障やサポート期間などを気にせずに利用できます。
代表的なクラウドPBXサービスの『Zoom Phone』は、審査をクリアし、『Zoom Phone認定インテグレーター』として認定を受けた企業のみが販売を許可されています。認定審査には、過去のVoIP導入に対する顧客の推薦コメントの提出や、各業務のトレーニング、Zoomへのデモ実演などがあり、クリアできた企業は日本国内で10社程度にとどまります。(2023年3月現在)
導入をご検討の際は、ぜひ、Zoom認定ディストリビューターのSB C&S株式会社にご相談ください。
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