VoIPとは? VoIP技術を使った電話サービスについて解説
連絡手段として活用することの多い“電話”。古くはアナログ回線、ISDN回線などのメタル回線によって利用されてきましたが、現在では光回線をはじめとするブロードバンド回線の普及により、さまざまな技術を使って受発信ができるようになりました。“VoIP”もその技術の一つです。
総務省によると、従来から使われてきたメタル回線による電話通信は2024年1月からIP網への移行が始まり、2025年1月に移行完了が予定されています。IP網への移行に伴い、VoIPを使ったクラウド電話サービスの増加が予想されます。
この記事では、VoIPの仕組みやVoIPを使った電話サービスのメリット、従来の固定電話とクラウド電話の違いを解説します。
出典:総務省『固定電話網の円滑な移行』
目次[非表示]
- 1.VoIPとは
- 1.1.音声を送受信する仕組み
- 1.2.VoIPを使った電話サービスのメリット
- 2.従来の固定電話とクラウド電話の違い
- 3.まとめ
VoIPとは
VoIP(Voice over Internet Protocol)とは、インターネットプロトコル(IP)という通信規格を使って、インターネット上で音声データを送受信する技術を指します。「ブイオーアイピー」「ヴォイプ」「ボイップ」などの呼び方があります。
しかし、この説明ではピンとこないという方も少なくありません。このVoIPの技術を使ってどのように音声を送受信できるのか、アナログ回線やデジタル回線と比較しながら紹介します。
音声を送受信する仕組み
まず、従来から使われてきたアナログ回線では、発信者が話した音声がそのまま受信者に届けられる仕組みで通話を行っています。
そのため、通話相手との物理的距離が長くなるほど音声信号が劣化するといわれています。遠距離の相手との通話時、音声が聞き取りにくかった経験はありませんか。それはこの音声信号の劣化による影響だと考えられます。
▶アナログ回線
- 発信者が話す
- 音声信号が銅線を伝って送られる
- 受信者に届く
続いて普及したデジタル回線(ISDN回線)では、発信者が話した音声をデジタル信号に変換してから相手に届けることにより、音声信号が劣化することなく通話ができるようになりました。アナログ回線と比べてノイズなども入りにくく、音声品質が高いともいわれています。
▶デジタル回線
- 発信者が話す
- 音声信号がデジタル信号に変換されて銅線を伝って送られる
- 受信者に届く
そして近年、普及が加速しているのが、VoIPを使った電話サービスです。VoIPを使った電話サービスでは、発信者が話した音声をデジタル信号に変換し、その信号がさらにIPパケットというデータ形式に変換され、インターネットを介して相手に音声を届ける仕組みです。
▶VoIP
- 発信者が話す
- 音声信号がデジタル信号に変換される
- デジタル信号がIPパケットに変換され、インターネットを介して相手に送信される
- IPパケットがデジタル信号に変換される
- 受信者に声が届く
VoIPの普及により、電話回線の有無にかかわらず、インターネット回線さえあれば通話ができるようになりました。これによってさまざまなメリットが生まれます。
VoIPを使った電話サービスのメリット
VoIPを使った電話サービスの場合、インターネット環境が整っていれば利用できるため、電話加入権や電話回線の工事が不要です。これにより、導入コストを抑えられるという点が1つ目のメリットです。
2つ目は、アナログ回線を使った電話サービスの場合、通話先との距離が遠いほど通話料が高くなる特徴がありますが、VoIPの場合はインターネット環境を利用するため、距離が遠くても一般的に通話料一律で利用ができます。
また、従来は電話機を使って通話をしてきましたが、VoIPでは電話機だけでなく、パソコンやタブレットなどのデバイスを使って通話が可能という点もメリットの1つです。
メリットをまとめると以下のとおりです。
- 電話加入権・電話回線が不要なため導入コストを抑えられる
- 通話コストを削減できる
- パソコンでも電話ができる
次項からは、ビジネスシーンでどのように活用できるのか、より掘り下げて解説します。
従来の固定電話とクラウド電話の違い
オフィスで利用されている従来の固定電話は、PBX(Private Branch Exchange:電話交換機)を設置して、内線同士・内線と外線の通話を実現します。
一方、VoIPを使った電話サービスは、クラウド電話と呼ばれ、従来の固定電話のようにPBXではなく、インターネットを介して電話の受発信が可能です。
従来の固定電話の代わりとして、クラウド電話が注目を集めていますが、ここでは、それぞれの違いを4つに分けて解説します。
項目 |
従来の固定電話 |
クラウド電話 |
接続タイプ |
PBX(メタル回線) |
VoIP(インターネット回線) |
機能 |
|
|
拡張性 |
制限あり |
制限なし |
コスト |
中~高コスト |
低コスト |
①接続タイプ
従来の固定電話では、専用のメタル回線でデバイスと接続して、プロバイダを経由して着信を仕分けています。オフィスで内線する場合、話したい相手の部署に設置されている固定電話機に発信しても、その場にいなければかけ直しが発生します。
しかし、クラウド電話は、無線LANや有線LAN、USB接続などを利用して、インターネット回線とデバイスを接続します。スマートフォン(以下、スマホ)やパソコンなどのデバイスで内線を受発信できるため、行動が制限されることなく、業務効率化も期待できます。
②機能
搭載されている機能数も違いの一つです。
従来の固定電話は、標準機能が少ないうえに、国際通話やビデオサポートなどはハイグレードプランで利用できます。クラウド電話なら、固定電話の標準機能がすべて網羅されているほか、充実した機能が備わっています。
また、テレワークや出張などで社外にいても、代表電話をスマホで受発信できることで、新たな働き方の導入に貢献します。
③拡張性
従来の固定電話は、複数の電話回線に対応できますが、回線数に制限があります。
一方、クラウド電話の場合は、利用するサービスによって異なる場合もありますが、一般的に回線数はほぼ無制限です。 また、クラウド型のカスタマーサポートツールやCRM(Customer Relationship Management:顧客管理)ツールなど、さまざまなツールと連携できる点も拡張性が高いといえます。
④コスト
コスト面でも違いが見られます。従来の固定電話では、基本料金が比較的安く設定されていますが、利用プランや利用人数・量によって高額になりやすいサービスです。
特に、国際電話を利用する際は、料金が予測できず、高額になるケースも考えられます。クラウド電話なら、サービスによって通話無制限のプランを提供している場合もあり、ランニングコストが予測しやすい点が特徴です。基本的にコストが固定になる分、固定電話よりコストが抑えられます。また、従業員が増えても、固定電話機の購入が不要になるため、導入コストも抑えられます。
なお、固定電話で利用するPBXは、“主装置”と呼ばれる設備と似ており、それぞれの違いについては、こちらの記事で解説しています。
まとめ
この記事では、VoIPについて以下の内容で解説しました。
- VoIPの仕組み
- VoIPを使った電話サービスのメリット
- 従来の固定電話とクラウド電話の違い
VoIPを使った電話サービスには、クラウド電話があり、従来の固定電話と接続方法だけでなく、機能や拡張性、コストの面で違いが見られます。
代表的なクラウド電話の代表的なサービスとして『Zoom Phone』が挙げられますが、インターネット接続で起こりやすい通話音質の不安定を解消し、高品質な通話を安定して利用できます。
Zoom Phoneは、審査をクリアし、『Zoom Phone認定インテグレーター』として認定を受けた企業のみが販売を許可されています。認定審査には、過去のVoIP導入に対する顧客の推薦コメントの提出や、各業務のトレーニング、Zoomへのデモ実演などがあり、クリアできた企業は日本国内で10社程度にとどまります。(2023年3月現在)
導入をご検討の際は、ぜひ、Zoom認定ディストリビューターのSB C&S株式会社にご相談ください。
ソフトバンクグループ企業のSB C&S株式会社が運営する『Cloud Service Concierge』では、SaaS業界のサービスに精通した専門チームが、ツールの無料選定や導入支援サービスを承っております。Zoom Phoneをはじめ、さまざまなツールから貴社に必要なSaaS製品のご提案が可能です。
Zoom Phoneの導入メリットについては、こちらの記事をご覧ください。