
Zoom PhoneのAI機能とは?通話・ボイスメール・SMSを効率化する4つの業務改善機能
Zoom PhoneにはAIアシスタント機能「Zoom AI」が搭載されており、通話中のリアルタイム要約やボイスメールの優先順位付けなど、電話業務の抜け漏れを防ぎながら効率化が実現できます。
本記事では、Zoom PhoneのZoom AI機能の概要と、日常業務での具体的な活用方法を解説します。
目次[非表示]
Zoom Phoneの「AI 機能」とは
Zoom AIはZoom Workplaceに統合されたAIアシスタントです。
Zoom Phoneの通話やボイスメール、SMSといった電話業務全般にわたってAIによる自動化や分析機能を提供します。
電話業務における「記録・整理・優先判断」という手間のかかる作業を、AIが代わりに担います。
Zoom Phoneに組み込まれたZoom AI
Zoom PhoneはZoom Workplaceの一部として提供されており、通話やメッセージ、ボイスメールなどの電話業務の中でZoom AIをシームレスに利用できます。
Zoom Phoneの操作画面からそのままAI機能を呼び出せるため、ツールを切り替えることなく、日常業務の流れの中でAIによるサポートを受けられます。
Zoom AIは対象の有料プラン※1に含まれており、追加料金なしで利用可能です。
すでにZoom Phoneを導入している組織であれば、設定を行うだけですぐに利用を開始できます。
また、通話やミーティング、チャットやメールといった複数のコミュニケーション手段を横断して同一のAIが機能する点も特徴です。
Zoom Phoneの通話要約とZoom Meetingsの会議要約は、いずれも同じZoom AIによって処理されます。
そのため、業務全体の記録を一貫した形式でZoom Workplace上にまとめて蓄積することができます。
※1 Zoom Workplaceの有料プラン(プロ、ビジネス、エンタープライズ)に加えてZoom Phoneを利用している場合です。
Zoom PhoneにおけるZoom AIで利用できる主な機能
Zoom PhoneにおけるZoom AIの主な機能は、通話中のリアルタイム要約やQ&A、通話後の要約とアクション項目の抽出、ボイスメールの優先順位付けとタスク抽出、チームSMSのスレッド要約の4つです(詳しくは次章で解説しています)。
これらの機能により、電話業務における「聞き逃しや記録漏れや優先判断の遅れ」といった課題に対応できます。
Microsoft Teamsとの連携にも対応しており、Microsoft Teams環境を維持しながらZoom Phoneを併用することで、Zoom AIを活用できます。
既存の環境を大きく変えることなく、コストを抑えて導入できます。
なお、地域や業種によっては利用できない場合があるため、導入前に対象プランと利用条件を確認することをおすすめします。
AIエージェント機能としての位置付け
Zoom AIは単なる文字起こしツールではなく、会話内容を分析して「何をすべきか」を判断し、タスクを自動生成する「AIエージェント」として機能します。
記録するだけでなく、次のアクションを能動的に提案する点が従来の文字起こしや録音機能との大きな違いです。
また、ボイスメールからタスクを検出してZoom Tasksに自動提案するなど、AIが業務フローに能動的に関与する仕組みが提供されています。
ユーザーはAIが提案したタスクを確認・承認するだけでZoom Tasksに追加でき、タスクの追跡から管理までをZoom Workplace上で完結させることが可能です。
ZVC JAPAN 株式会社のプレスリリースでは今後も機能拡張が予定されており※2、電話業務の自動化範囲はさらに広がる見込みです。
AIが担う範囲が拡大するほど、ユーザーは本来の業務に集中できる時間が増えていきます。
※2 出典「Zoom Workplace の次世代 AI Companion により、仕事の最適化と成果の最大化を実現」ZVC JAPAN株式会社|PR TIMES 2025年10月
Zoom PhoneのZoom AIの4つの業務改善機能
Zoom AIが提供する機能は、通話中・通話後・ボイスメール・SMSの4つの場面に対応しています。
それぞれが実務でどのように機能するかを具体的に解説します。
リアルタイムの通話インサイト※3
通話中にZoom AIを起動すると、会話のリアルタイム要約がその場で生成されます。
聞き逃した内容を相手に聞き直す必要がなくなり、会話の流れを止めずにスムーズな対応を維持できます。
商談中や顧客対応中など、集中が求められる場面で特に効果を発揮します。
「自分に割り当てられたアクション項目は何か」など、自然言語で質問して通話中に回答を得ることもできます。
長い通話の中で複数の話題が展開されても、Zoom AIコンパニオンに確認するだけで即座に要点を取り出せるため、対応の質と速度が向上します。
重要な決定事項を見落とすリスクが下がることで、商談のフォローやサポート対応の精度が上がります。
メモを取ることに意識を向けなくてよい分、相手との会話に集中できます。
※3 通話インサイト:通話インサイト(Conversation Insights/Call Insights)とは、AIを活用して音声通話やビデオ会議の会話内容を自動的に記録・文字起こし・分析し、商談や顧客対応の質を向上させるための機能やサービスのことを指します。
通話後の要約とアクション項目抽出
通話が終了すると、Zoom AIが会話全体の要約とアクション項目を抽出します。
通話中にメモを取る必要がなくなるため、会話に集中したまま通話を終えることができます。
生成された要約には日付や氏名、主要な論点などが含まれ、必要に応じて編集や共有も可能です。
抽出されたアクション項目はZoom Tasksに追加され、タスクを1か所で一元管理できます。
「電話で決まったこと」がそのままタスクに変換されることで、確認不足を防ぎやすくなります。
要約を同僚や上司と共有することで、口頭での報告や議事録作成の手間を省き、フォローアップのスピードが上がります。
要約はZoom Workplaceやウェブポータルの通話履歴から確認できるため、後からの振り返りにも活用できます。
ボイスメールの優先順位付けとタスクの抽出
受信したボイスメールはAIが内容を分析し、優先度順に整理されます。
大量のメッセージがある場合でも、重要度の高いものから対応できます。個別に再生して内容を確認する手間が減り、対応時間の短縮につながるでしょう。
「請求」や「契約」、「緊急」など重要なトピックをあらかじめ設定しておくと、該当メッセージにAIがフラグを立てて通知します。
重要なボイスメールを埋もれさせないための仕組みを、自社の業務内容に合わせてカスタマイズできます。
AIがボイスメールから対応タスクを整理することで、次に取るべきアクションを把握しやすくなります。
ボイスメール確認から対応までの流れがスムーズになり、初動対応の迅速化につながります。
チームSMSのスレッド要約
Zoom PhoneのチームSMSはコールキュー※5や自動受付に紐づく電話番号を使用し、複数のメンバーが共通の番号でSMSの送受信を共有できる機能です。
顧客からの問い合わせ(SMS)をチーム全体で確認し対応できます。
そのチームSMSにはスレッド要約機能があり、未読の大量メッセージをAIが要約して要点だけを素早く把握できます。
長く積み上がったスレッドを最初から読み返す必要がなくなるため、状況把握にかかる時間を大幅に短縮できます。
複数のベンダーや関係者が参加するSMSグループスレッドでも、AIの要約によって数秒で最新の状況を把握できます。
特に多くのスレッドを並行して管理するシーンで、迅速な状況判断と対応を可能にします。
すべてのメッセージを1件ずつ読む手間が省けることで、テキストコミュニケーション全体の認知負荷が下がります。
SMS対応が多い組織にとって、業務効率の改善に寄与する機能です。
※4 チームSMSのスレッド要約機能を利用するには、Zoom Phoneのパワーパックアドオンに含まれるチームSMSの利用が必要です。Zoom Phone パワーパックはコールセンターやヘルプデスク向けに強化されたアドオンライセンスです。
※5 コールキュー:代表電話対応などでエージェント全員が電話応対中となっている場合でも、 入電電話を保留状態にして次のエージェントが空くまで待たせる機能です。
Zoom PhoneのZoom AIを活用した1日の業務フロー
Zoom AIを搭載したZoom Phoneが、実際の業務でどのように機能するかを1日の流れに沿って紹介します。
複数の機能が組み合わさることで、電話業務全体にどのような変化をもたらすのかを具体的にイメージできます。
朝:ボイスメールの優先処理でスムーズに業務開始
業務開始時に電話タブを開くと、AIが優先度順に整理したボイスメール一覧が表示されています。
重要度の高いものから順番に処理できるため、朝の限られた時間を有効に活用できます。
重要トピックに該当するボイスメールからはタスクが整理され、Zoom Tasksへの登録を支援します。
手動でメモを転記する手間が減り、業務開始時点で優先タスクを把握しやすくなります。
Zoom Mail※6と連携し、ボイスメールへの返信メール作成もZoom AIがサポートするため、顧客への初動対応を素早く完結できます。
朝一番の折り返し対応がスムーズになることで、顧客への好印象をもたらします。
※6 Zoom Mail:Zoom Workplaceアプリ内でGmailやMicrosoft 365のメール、または専用の「Zoom Mailサービス(@zmail.com)」を利用できる機能です。
日中:通話中や通話後のAIサポートで集中力を維持
日中の商談や問い合わせ対応では、通話中のリアルタイム要約により、聞き逃した内容もその場で確認できます。
会話を止めずに対応を継続できるため、相手とのコミュニケーションに集中しやすくなります。
通話後は、AIが生成した要約とアクション項目を確認することで、次の対応へスムーズに移行できます。
複数の通話を連続して行う場面でも、対応漏れの防止に役立ちます。
ミーティング中に着信があった場合も、ボイスメールのAI文字起こしで内容と優先度を確認できるため、その場で離席して折り返す必要があるかどうかを素早く判断できます。
午後:SMSスレッド要約で素早く状況把握しチームのサポートへ
午後に積み上がった未読SMSメッセージも、Zoom AIのスレッド要約により短時間で内容を把握できます。
重要なポイントを整理した上で対応判断に移れるため、対応スピードの向上につながります。
複数の関係者が参加するスレッドでも、最新状況を効率的に把握できるため、チーム内での連携がスムーズになります。
個人の処理速度の向上が、そのままチーム全体の対応力強化にもつながります。
1日を通じて、通話やボイスメールやSMSに関する情報が整理されることで、業務終了時のタスク確認もスムーズになります。
対応状況を簡単に振り返ることができ、翌日の業務準備にも活用できます。
Zoom PhoneのZoom AI導入・活用のポイント
Zoom AIを最大限に活用するためには、事前設定と運用ルールの定着が重要です。
ここでは、管理者とユーザーそれぞれの視点から押さえておきたいポイントを整理します。
管理者が事前に行うべき設定
ZoomウェブポータルでZoom AI機能を有効化し、対象ユーザーへの権限付与や録音・文字起こしに関するポリシー設定を事前に行います。
デフォルトでは一部機能が無効になっているため、利用開始前に管理者による設定が必要です。
通話録音や要約の保存先、保持期間、アクセス権限についても、組織のコンプライアンスポリシーに沿って設定しておくことが重要です。
情報管理リスクを抑えながら運用できる環境を整えることで、現場での安心した活用につながります。
Microsoft Teams連携を行う場合は、Microsoft TeamsとZoom Phoneのアカウント連携設定をZoomウェブポータルで設定します。
管理者は設定が正しく完了していることを確認した上で、現場への展開を進めてください。
ユーザーが設定しておくと効果的なカスタマイズ
ボイスメールの優先トピック(例えば請求や緊急、契約更新など)を事前に登録しておくと、重要メッセージの見落としを防ぎやすくなります。
自社の業務に合わせたキーワード設定により、優先度判定の精度を高められます。
通話後の要約やアクション項目の通知設定を有効にしておくことで、通話終了直後に内容を確認し、次の対応へスムーズに移行できます。
通知を活用することで、後からまとめて確認する手間も削減できます。
Zoom Tasksとの連携設定を有効にしておくと、Zoom AIが整理したタスクをタスク管理画面で一元的に確認できます。
電話対応から発生したタスクを一覧化することで、対応漏れの防止につながります。
まとめ
Zoom PhoneのZoom AIは、通話要約やアクション項目の抽出、ボイスメールの優先順位付け、SMSの要約などの機能により、電話業務の記録や整理、優先判断の負担を軽減します。
また、Zoom Workplace上でそのまま利用できるため、追加ツールなしで業務効率の向上が可能です。
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