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Canvaフォルダ活用術|企業での効率的なデザイン管理

企業規模でCanvaを導入・活用する際、必ず直面する課題が「デザイン資産の管理と共有」です。

数百人規模のチームや複数の部署が関わる場合、個別のファイル管理では情報が分散し、探すだけで時間がかかってしまうケースも少なくありません。

その解決策となるのが Canvaのフォルダ機能 です。

フォルダを活用すれば、業務プロジェクト単位でデザインを整理できるだけでなく、チーム全体への一括共有部署ごとのグループ共有 も可能になります。

さらに、セキュリティと効率性を両立させながら、全社的にデザイン資産を有効活用できます。

本記事では、これからCanvaの導入を検討しているご担当者様や、部署・チームでの最適なフォルダ管理方法をお探しの方に向けて、Canvaフォルダの基本から実践的な整理方法、共有・権限管理までを詳しく解説します。

※ 本ブログ記事の内容は、記事掲載時点の情報に基づいて記載されています。そのため、製品に関する情報については、アップデートなどにより現行の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

目次[非表示]

  1. Canvaフォルダ活用のメリット
    1. 大規模チームでもデザイン資産を一元管理できる
    2. チーム全体/グループ単位で柔軟に共有可能
    3. 情報共有の効率化とセキュリティの両立
    4. 編集画面から共有フォルダにアクセスできるメリット
  2. フォルダ管理の基本
    1. 業務プロジェクトごとにフォルダを整理する
    2. 部署ごとにフォルダを整理する
    3. 運用における推奨ルール
    4. プロジェクト進行ステータスで整理(進行中/完了/アーカイブ)
    5. 命名規則とタグ付けで検索性を高める
  3. アップロードを効率化するフォルダ活用法
    1. 素材をフォルダごとにアップロード
    2. 更新・差し替えを効率化
  4. フォルダ共有と権限管理(チームス/エンタープライズプランの強み)
    1. チーム全体への一括共有
    2. 部署やプロジェクトごとのグループ共有
    3. アクセス権限の細かいコントロール
  5. Canvaフォルダに関するよくある質問
    1. グループ共有はどのように設定する?
    2. フォルダ数や容量に制限はある?
      1. フォルダ数
      2. ストレージ
    3. セキュリティ面での安心ポイントは?
  6. 【まとめ】Canvaフォルダ活用が企業の競争力を高める
    1. チームでの資産管理を効率化
    2. 部署ごとの柔軟な共有で業務スピードを加速
    3. Canva導入で「全社的なデザイン基盤」を実現

Canvaフォルダ活用のメリット

大規模チームでもデザイン資産を一元管理できる

複数部署が関わるキャンペーンや長期の施策では、デザインデータが増え、担当者ごとにバラバラに保管されるケースが目立ちます。

フォルダ整理と共有を組み合わせれば、あらゆるデザイン資産をクラウド上で一元管理でき、誰でもすぐに目的のファイルへアクセス可能です。

チーム全体/グループ単位で柔軟に共有可能

部署や業務ごとに共有権限をわける例

チームス・エンタープライズプランでは、フォルダを「チーム全体に一括共有」することも、「部署や業務ごとの取り組みごとにグループに限定して共有」することもできます。

全社横断プロジェクトでは広く共有し、機密度の高い案件では限定共有といったように、状況に応じて柔軟に運用できます。

メンバー以外を招待できないため、セキュリティ面も安心です。

情報共有の効率化とセキュリティの両立

アクセス権限を細かく設定できるため、「表示可」「編集可」といった役割分担が容易です。

これにより、業務スピードを落とすことなく、セキュリティ基準を維持したままの運用が可能になります。

編集画面から共有フォルダにアクセスできるメリット

共有フォルダはデザインの編集画面からも直接開けます。

編集画面から共有フォルダにアクセスする画面

これにより、過去に使用した素材やテンプレートを別の案件で再利用でき、ゼロから作り直す手間を省けます。結果として、作業効率の向上とブランドトーンの統一が両立できる点は、企業や組織にとって大きな利点です。

ブランド機能についてはこちらの記事で詳しく解説しています。
Canvaのブランド機能で社内デザインを統一する方法

フォルダ管理の基本

業務プロジェクトごとにフォルダを整理する

Canvaを活用する際は、業務単位の取り組み(例:新商品キャンペーン、展示会、採用広報など)を「プロジェクト」として整理するのがおすすめです。

プロジェクトごとにフォルダを作成すれば、関連デザインを一か所にまとめられ、関係者が迷わずアクセスできます。

部署ごとにフォルダを整理する

最も分かりやすいのは「部署別フォルダ」です。マーケティング部、広報部、営業部など、組織構造に合わせてフォルダを作成することで、メンバーは関連デザインを素早く見つけられます。

運用における推奨ルール

大規模組織では「命名規則の統一」「古いフォルダのアーカイブ化」「責任者の明確化」などのルールを策定することが欠かせません。

あらかじめ運用ルールを定めることで、長期的にも整然としたフォルダ構造を維持できます。

以下の資料では、 オンラインデザインツール選定のステップから選定後の導入や運用までの流れと注意点について詳しく解説しています。
働き方をリデザインするオンラインデザインツール導入ガイド

プロジェクト進行ステータスで整理(進行中/完了/アーカイブ)

案件の進捗に応じて「進行中」「完了」「アーカイブ」に分けて管理すると便利です。これにより、過去の資料を探しやすくなるだけでなく、現在進行中の業務を効率的に遂行できます。

命名規則とタグ付けで検索性を高める

フォルダ名やデータ名には「YYYYMM_案件名_部署名」といった命名規則を導入すると効果的です。また、タグを付与しておくことで、検索性が向上し、大規模組織でも目的のデータに素早くたどり着けます。

Canvaフォルダを効果的に整理することで、検索時間の短縮やチーム内での再利用がスムーズになり、フォルダ共有機能を最大限に活用できます

アップロードを効率化するフォルダ活用法

素材をフォルダごとにアップロード

フォルダ単位でのアップロードが可能なため、イベントごとの写真や広告キャンペーン素材をまとめて共有できます。

そのまま整理された状態で全員が利用できる点は大きな魅力です。

更新・差し替えを効率化

古いデータを削除し、新しいバージョンを同じフォルダに保存すれば、常に最新の情報を利用可能です。特にロゴや製品写真など頻繁に更新が発生する素材では有効です。

フォルダ共有と権限管理(チームス/エンタープライズプランの強み)

チーム全体への一括共有

全社的に利用する資料やブランドガイドラインは、チーム全体に一括共有することで、対象者全員が即座にアクセス可能になります。

部署やプロジェクトごとのグループ共有

特定の部署や案件だけに共有したい場合には、グループ単位の共有が適しています。これにより、必要なメンバーだけに効率的に情報を届けられます。

アクセス権限の細かいコントロール

権限は大きく「編集可」と「表示可」に分けられます。

アクセスレベル

できること

適用シーン

編集可

フォルダ内のデータを編集・追加・削除

共同管理を行う際に適用

表示可

閲覧や素材の利用は可能
フォルダ内のデータを編集・追加・削除は不可

テンプレートや素材だけ提供したい場合に適用

アクセスを設定する画面

このようにシーンに応じて使い分けることで、セキュリティと業務効率を両立できます。

Canvaフォルダに関するよくある質問

グループ共有はどのように設定する?

管理画面からグループを作成し、共有したいフォルダを割り当てれば設定可能です。

操作は直感的で、IT部門のサポートなしでも運用できます。

TOP画面からグループ共有を設定する画面①
TOP画面からグループ共有を設定する画面②
TOP画面からグループ共有を設定する画面③
TOP画面からグループ共有を設定する画面④

フォルダ数や容量に制限はある?

有料プラン(プロ・チームス・エンタープライズ)は大容量ストレージを備えており、通常の利用では制限を意識する場面はほとんどありません。

フォルダ数

フォルダ数

最大1000個

フォルダあたりのアイテム数

5000アイテム

フォルダ階層

5階層まで

フォルダ数/ファイル数/階層のイメージ図

ストレージ

1TBをチーム全体で共有(アップロードしたアセットのみカウント)

Canva上で作ったデザインデータはカウントされません。

セキュリティ面での安心ポイントは?

プランによってセキュリティ機能には差があり、特にエンタープライズは大規模組織向けに高度な仕組みが用意されています。

企業でCanvaを導入する場合はチームスプランまたはエンタープライズプランがおすすめです。

Canva無料/プロ(個人向け)

  • 基本的なパスワード認証のみ
  • ユーザー管理機能はなく、セキュリティ面は最小限
  • データはクラウドに保存されるが、アクセス管理の柔軟性はなし

Canvaチームス(少人数のチーム向け)

  • ブランド管理リソース制御が可能
  • チーム単位での共有管理機能はあるが、エンタープライズ向けの厳格なセキュリティ機能(SSO、SCIM、詳細な権限コントロールなど)は未搭載
  • 比較的小規模組織向け

Canvaエンタープライズ(大規模組織向け)

  • SSO対応で既存の社内認証システムと連携可能
  • SCIMによるプロビジョニングでユーザー追加・削除を自動化
  • アクティビティログ監査機能で利用状況を把握・証跡管理
  • 国際的なセキュリティ認証(ISO 27001 / SOC 2 Type II)に準拠
  • AIによる不適切コンテンツ検出
  • 専任カスタマーサクセスマネージャーがつく

以下の記事では、Canvaの無料版と有料版(プロ、チームス、エンタープライズ)についてより詳しく解説しています。
⇒ Canva無料版と有料版の違いは?最適なプラン選びのコツをご紹介

まとめ】Canvaフォルダ活用が企業の競争力を高める

チームでの資産管理を効率化

フォルダを活用すれば、大規模組織でも迷わずデザイン資産を探せる環境を整えられます。

部署ごとの柔軟な共有で業務スピードを加速

チーム全体/グループ単位の共有を使い分けることで、業務効率を高めながら情報セキュリティを担保できます。

Canva導入で「全社的なデザイン基盤」を実現

デザイン資産を整理できていない企業は、制作効率やブランド統一性に大きなロスを抱えています。

Canvaのフォルダ機能を活用すれば、その課題を根本から解決し、全社的なデザイン基盤を確立することが可能です。

効率化とガバナンスを両立し、企業の競争力を高める第一歩として積極的に活用していきましょう。

『Canva相談センター』では、Canva製品に精通した専門コンシェルジュが導入に向けた無料相談を承っております。ビジネス版Canva導入をご検討中の担当者さまはお気軽にご相談ください。

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たなよし
たなよし
Canva公式クリエイターとして、公的機関や企業、教育現場向けに講座を担当し、初心者でも実務に活かせる「伝わるデザイン」の作り方を伝えています。またCanvassadorとしてSNS発信やイベントを行い、Canvaを身近にする活動を展開しています。
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