
エクセルでの勤怠管理に潜むリスクとは?クラウドシステム導入のメリットをご紹介!
エクセルを用いての勤怠管理は、パソコンひとつあれば大きなコストをかけずに勤怠表を作成し、利用することができます。
自社に合ったフォーマットの作成ができたり、作成したデータの保存が容易などの自由度の高さも魅力です。
一方で多くのデメリットがあり、手軽に見えていても実際には非効率な作業が発生していたり、正確に管理が出来ていないと労働基準法違反などのトラブルが発生する恐れがあります。
本記事では、エクセルでの勤怠管理を行う上での課題からクラウド勤怠管理システムを導入するメリット、おすすめのクラウド勤怠管理製品についてご紹介いたします。
目次[非表示]
- 1.エクセルでの勤怠管理の問題点
- 1.1.ミスが発生しやすくデータの正確性に欠く
- 1.2.データの改ざんや不正が発生しやすい
- 1.3.法令遵守が難しい
- 2.クラウド勤怠管理システムについて
- 2.1.クラウド勤怠管理システムとは
- 2.2.主な機能
- 3.クラウド勤怠管理システムを導入するメリット
- 3.1.出退勤データの収集が容易
- 3.2.勤怠にまつわる申請・承認情報を自動で集積
- 3.3.従業員による不正の防止
- 3.4.法令順守の徹底
- 4.クラウド勤怠管理システムを選ぶ際のポイント
- 5.おすすめのクラウド勤怠管理システム6選
- 5.1.KING OF TIME
- 5.2.ジンジャー勤怠
- 5.3.HRMOS勤怠
- 5.4.マネーフォワード クラウド勤怠
- 5.5.ジョブカン勤怠管理
- 5.6.freee勤怠管理Plus
- 6.まとめ
エクセルでの勤怠管理の問題点
エクセルでの勤怠管理は、自社に合わせたスタイルにカスタマイズ可能な自由度の高さや、コスト、管理のしやすさの反面、多くの問題点があります。
ミスが発生しやすくデータの正確性に欠く
エクセルでの勤怠管理は、人の手で入力する以上、誤入力や記入漏れなどの人的なミスから免れません。
誤入力によってさらなるミスが発生したり、記入漏れが発生することで、正確な勤怠データをそろえることが難しくなります。
集計・確認をするにも手間や時間がかかることで、管理者や人事労務をしている担当者に多大な負担がかかってしまい、業務効率の低下につながります。
データの改ざんや不正が発生しやすい
エクセルでの勤怠管理は、後から簡単に入力・修正することが可能です。
簡単に入力や修正が可能なことはメリットでもある一方、記録を書き換え、労働時間の水増しを行うなど、悪質な改ざんのリスクがあります。
万が一、従業員が故意に悪質な改ざんを行った場合、懲戒解雇などの処分を検討しなければならない可能性が出てきます。
また、企業側がずさんな管理体制だと認められた場合には、訴訟リスク、従業員のモチベーションの低下、信用問題になるなどの影響があります。
エクセルでの勤怠管理の場合、正確な勤怠の事実を立証することが困難となります。
そのため、従業員が改ざんを行っていた場合にも事実確認ができず、「解雇無効」の訴訟リスクがあります。
役職者が長時間労働を隠ぺいするために、勤怠データの改ざんを行い、残業時間を少なく見せるケースもあります。
こちらは労働基準法違反に該当するため、従業員からの訴えによって、未払い分の残業代を請求される場合があります。
法令遵守が難しい
労働時間の管理は、2017年1月20日に厚生労働省が策定した「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン※1」によって、「使用者が自ら現認」か「客観的な記録を基礎」を原則とされています。
エクセルでの勤怠データの集計は、いつでも編集が可能であるという特性上、「客観的な労働時間の記録」に該当しない場合があります。
また、支払う給与に不足がある場合、労働基準法違反となり、企業は是正勧告を受けるリスクもあり、企業としての信用問題にもつながります。
※1引用:https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/roudouzikan/070614-2.html
クラウド勤怠管理システムについて
上述の問題を解決する方法として、クラウド勤怠管理システムを利用するなどの解決方法があります。
クラウド勤怠管理システムを利用することで、人の手が触れる機会を最小限に抑えることができ、人的ミスの防止に期待できます。
クラウド勤怠管理システムとは
クラウド勤怠管理システムとは、出退勤の打刻をはじめとした従業員の勤怠状況をリアルタイムに把握することができるシステムです。
また、給与計算の自動化などの機能によって、さらなる業務の効率化に期待できます。
主な機能
・打刻機能
出退勤の時間を記録し、労働時間を自動で計算する機能です。
ICカード、スマートフォンアプリ、生体認証など、製品によってさまざまな打刻方法が用意されています。
・集計機能
記録した出退勤の時間から、労働時間を自動で算出する機能です。
日別、週別、月別での集計や、残業時間、深夜の労働時間の集計、勤務形態、雇用形態に合わせた集計も可能です。
給与システムと連携することで、さらに人的ミスや手間を大幅に削減することが可能になります。
・シフト作成機能
希望に応じた勤務スケジュールを作成し、通知する機能です。
シフトの変更、調整などの管理についても簡単に行うことができ、時間帯やポジションに応じた人数の過不足を表示するシステムもあります。
・休暇などの各種申請・承認機能
有給休暇や残業などの各種申請・承認を行える機能です。
システムによっては、パソコンがない場所でもスマートフォンから手軽に各種申請・承認を行うことが可能です。
・他システムとの連携機能
給与計算システムや人事管理システムなどのシステムと連携することで、勤怠管理データを自動で反映する機能です。手動での入力が不要となるため、データの重複、入力ミスを削減でき、業務効率化に期待できます。
クラウド勤怠管理システムを導入するメリット
システムを利用することで、さまざまなメリットがあります。
エクセルでの管理と比較してご紹介いたします。
出退勤データの収集が容易
エクセルで勤怠管理を行う場合、タイムカードでの打刻や出勤簿に記入したものを、改めてエクセルに手入力で転記する作業が発生します。
打刻漏れ、記入の漏れなどがあると、本人への指示や確認作業も発生するため、非効率的といえます。
雇用形態が多様化する現代においては、計算式も一様とはいきません。
また、給与計算システムとの連携ができない場合には、給与計算システムにも転記を行う必要があります。
クラウド勤怠管理システムであれば、打刻データは即時にクラウド上に自動で収集されるため、手入力の手間はかかりません。
打刻漏れ、記入漏れについても、システムから本人へ通知が自動で送信されるため、従業員側が打刻漏れなどのミスに気付きやすく、即時申請をすることが可能です。
さらに、給与計算システムと連携することで、システム間の転記作業も不要になります。
勤怠の集計表や、有休、残業の集計などの欲しい情報の収集も容易となるため、大幅な業務の効率化に期待できます。
勤怠にまつわる申請・承認情報を自動で集積
エクセルでの勤怠管理の場合、休暇などの申請が必要になるものは一度紙面上のやりとりを経てエクセルへ入力をすることになります。
紙面上でのやりとりでは、承認・回覧に時間を要してしまいます。
申請において不備が発生した場合には、再び同じルートでの申請のやり直し作業も発生してしまい非効率的です。
クラウド勤怠管理システムを利用することで、専用のフォームから簡単に申請をすることが可能です。
上長への承認も自動的に集積されるため、総務担当者の介在も必要なく、自動で完結が可能になります。
従業員による不正の防止
エクセルでの人の手を介した勤怠管理の場合、前述の通り、漏れや不正な記録のリスクがつきまといます。
クラウド勤怠管理システムを導入することで、顔認証などの生体認証や、GPS認証によって不正な打刻を防止が可能な上、アラーム機能などの通知によって打刻漏れを防止することも可能です。GPS認証であれば、いつどこで打刻したかもわかるため、就業場所で勤務をしているのかも確認することができます。
法令順守の徹底
働き方改革によって、残業などの労働時間の規制が厳罰化、有休の取得が義務化されました。
また、前述の通りエクセルでの勤怠管理データは「客観的な労働時間の記録」に該当しない場合があります。
クラウド勤怠管理システムの場合、データの改ざんなどの不正防止にもなり、「客観的な労働時間の記録」として有効な出退勤の記録となります。
打刻と同時に勤怠データへの移行が行われるため、人的なミスのリスクについても最小限に抑えることが可能になります。
さらに、保守サポート契約を併せて結ぶことで、定期的な法改正にも対応したシステムの自動更新も行われ、法律違反のリスクを減少できます。
クラウド勤怠管理システムを選ぶ際のポイント
多くのクラウド勤怠管理システムから、自社に合ったシステムを選定する上で意識するポイントをご説明します。
機能性
勤務形態に合うシステムかどうかはシステムを選定する上で重要な検討ポイントになります。
勤務する場所、働き方などに合わせた打刻方法があるのか、必要な機能があるのかなど、ただ多機能なだけでは、操作ばかりが複雑になって利用しにくく、導入しても定着しにくくなってしまいます。
勤務形態やニーズに合致する機能が搭載されたものを選び、使えるシステムであるか検討することは、システム選定において重要です。
使いやすさ
システムを利用する従業員側が使いやすいかどうかも選定のポイントになります。
扱いにくいシステムを導入してしまうと、ミスを誘発する事態になり、かえって業務効率の低下につながる可能性もあります。
多くの製品では導入前にトライアルを行うことが可能となっています。導入する前にトライアルを実施することで、機能や使用感を確認することができます。
トライアルを行い、管理者だけでなく、日々利用することになる従業員側にも使用感を確かめてもらいましょう。
トライアルを経てフィードバックを収集することで、自社に合うシステムかどうかを判別する指標となります。
サポート体制
運用にかかるコストや、導入した後のサポート体制もまた選定する上で重要な要素です。
トラブルが発生した際に、どのようなサポートがあり、どのくらい迅速な対応をしてもらえるのかを確認します。
システム導入後に円滑に運用できるかをイメージし、しっかりと見極めることが重要です。
おすすめのクラウド勤怠管理システム6選
クラウド勤怠管理システムと言っても、多種多様なシステムが存在します。
今回はクラウド型勤怠管理システムを6つご紹介いたします。
KING OF TIME
株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供するクラウド型勤怠管理システムです。
労働時間の上限規制や年次有給休暇5日取得義務・勤務間インターバル・高度プロフェッショナル制度と働き方改革に対応できる機能が搭載されています。
テレワークにも対応できる豊富な打刻手段・充実した機能が特徴です。
\その他にもこんな魅力があります!/
お客様の状況に合わせたサポートをご用意しているので 、初めてのクラウドシステムを導入する方にもおすすめです。
\KING OF TIMEについての詳細&資料DLはこちら/
ジンジャー勤怠
jinjer株式会社が提供するクラウド型勤怠管理システムです。
労働時間の上限規制や年次有給休暇5日取得義務・勤務間インターバルのアラート機能があります。
人事データベースが一元管理ができ、ジンジャーシリーズでご利用するとより利便性が上がります。
\ジンジャー勤怠についての詳細&資料DLはこちら/
HRMOS勤怠
株式会社ビズリーチが提供するクラウド型勤怠管理システムです。
多様な打刻方法(ICカード、スマートフォン、PC、静脈認証など)に対応している上、他の製品と異なる特徴としてオプションで出退勤管理、シフト管理、休暇管理に加えて、どの業務にどれだけの時間がかけられているかが共有できる「日報管理」の機能が用意されており(オプション提供)、業務改善のためのデータを記録することが可能です。
残業管理専用のレポートや、アラート通知、勤務間インターバルの確認機能など、残業管理に関わる多くの機能を利用することが可能です。
HRMOS勤怠が気になる方はこちらから特集記事もご確認ください
マネーフォワード クラウド勤怠
株式会社マネーフォワードが提供するクラウド型勤怠管理システムです。
フレックス制や労働時間の上限規制・年次有給5日取得義務など働き方改革への対応もでき、会計システムなども提供しているのでバックオフィス業務のDX化に最適です。
\マネーフォワード クラウド勤怠についての詳細&資料DLはこちら/
ジョブカン勤怠管理
株式会社DONUTSが提供するクラウド型勤怠管理システムです。
シフト管理機能の充実や工数管理もできるなど、組み合わせ可能なプラン構成も利用しやすいポイントとなっています。
ジョブカン勤怠管理が気になる方はこちらから特集記事もご確認ください
freee勤怠管理Plus
フリー株式会社が提供するクラウド型勤怠管理システムで、「KING OF TIME」のOEM製品です。
「KING OF TIME」と打刻手段や一部機能が異なりますが、費用を抑えて利用可能です。
同メーカーの「freee人事労務」と連携する事により人事情報の連携が可能です。
\freee勤怠管理Plusについての詳細&資料DLはこちら/
まとめ
本記事では、エクセルでの勤怠管理を行う上での課題、クラウド勤怠管理について、クラウド勤怠管理システムを導入するメリット、システム選定のポイント、おすすめのクラウド勤怠管理製品についてをご紹介いたしました。
エクセルでの勤怠管理から脱却し、システムを利用することで、リスクの回避や業務の効率化に期待できます。
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