
【決定版】Dropboxの使い方 完全ガイド|チームの情報共有とセキュリティを強化
Dropboxは、クラウドストレージとしての基本機能を備えつつ、組織全体の業務効率やセキュリティを向上させるための強力なツールです。近年では、多くの企業がテレワークの普及と情報漏洩(ろうえい)対策のために、クラウドストレージの導入を進めています。
本記事では、Dropboxの主な特長や他社サービスとの違いに加えて、実際の導入事例も紹介しながら、ビジネスでどのように活用できるかをわかりやすく解説します。
Dropbox活用で何が変わるのか?
Dropboxを導入することで、従来のファイルサーバーやオンプレミス環境では対応が難しかった課題を解決できます。特に情報共有やセキュリティ、業務効率化の面で効果が期待でき、システム管理者や各部門の負担を軽減できる点が魅力です。さらに、テレワーク環境や外部パートナーとの連携強化にも役立ちます。
Dropboxが選ばれる理由
Dropboxは世界最大級のクラウドストレージベンダーとして、7億人以上のユーザーに利用されています。導入企業は70万社、世界180カ国で導入されてきました。この信頼性と豊富な実績が、法人導入を後押ししています。
また、単なるファイル保管だけではなく、スマートな働き方を支援する法人向けソリューションとして設計されている点も特徴です。高度なセキュリティ対策や管理機能が搭載されているため、組織全体で安全かつ効率的に利用できます。導入後も継続的にアップデートが行われるため、長期的にも安心して使い続けられます。
関連リンク:Dropboxが選ばれる理由
さまざまな課題解決を実現できる
Dropboxは、ペーパーレス推進やテレワーク環境整備など幅広い業務課題に対応します。システム管理者は、ファイルサーバーの管理やバックアップなどのタスクの一部が軽減されるため、コア業務に集中できます。
さらに、大容量ファイルの送受信や、老朽化したハードウェアの更新コストを軽減することも可能です。従業員はリモート環境でも快適に作業ができるだけでなく、現場の生産性や満足度の向上につながるため、企業全体の働き方改革を後押しする基盤となります。
Dropboxの4つの特長
Dropboxには、他のクラウドストレージサービスと比べても、明確な違いがあります。特に同期速度の速さや大容量ファイルの扱いやすさ、柔軟なアクセス権限管理、そして直感的な操作性が評価されています。これらの特長は日々の業務に直接役立つため、導入したときにその効果を実感しやすいです。
①圧倒的同期速度
Dropboxの米国レポート※1では、25MBのファイルを同期する場合の速度は、macOS上ではBoxの2倍、Windows上ではGoogleドライブの4倍の速度を達成しました。この高速同期を実現するために、Dropboxの帯域幅設定を自動管理にするか、カスタム帯域幅設定のカスタマイズを推奨しています。
この機能により、ユーザーが同期間の遅延を気にせず、共同作業に集中できるように設計されています。
※1 引用元:Dropbox の同期性能が競合他社を圧倒、2025 年 2 月 1 日
②ハード ドライブ容量を節約する|「オンラインのみ」に設定
Dropboxは、3つの異なる場所でファイルを同期できます。1つ目はパソコンの Dropbox フォルダ内、2つ目はdropbox.com のウェブ ブラウザ内、3つ目はAndroid デバイス、iPhone、またはタブレット上の Dropbox モバイルアプリ内です。ファイルを保存する際に、「オンラインのみ」 と設定すると、「オンラインのみ」のファイルはクラウドで保存されるため、使用しているパソコンやモバイル デバイスのストレージ容量を使用しません。この「オンラインのみ」に設定すると、ハードドライブの容量を節約することができます。
現在ご利用中のパソコンやモバイル端末のストレージ容量が少なくて不安を感じている方も、「オンラインのみ」の設定を使えば、その不安を解消できます。
③アクセス権限のコントロール
Dropboxは、フォルダやサブフォルダごとにアクセス権を細かく設定できます。上位フォルダのアクセス権が下位フォルダに引き継がれるだけでなく、下位フォルダごとに個別のユーザーのアクセス権を追加したり削除したりすることも可能です。
この機能により、社内外の関係者に合わせた柔軟な権限管理が可能なため、従来のファイルサーバーと同等以上のガバナンスを実現できます。
プロジェクトごとに必要な情報だけを共有できるため、情報漏えいのリスクも低減しながら、組織のセキュリティポリシーに合わせて最適化できる点も強みです。
④操作感とスピード感(Windowsエクスプローラーと一体化)
Dropboxはデスクトップアプリケーションをインストールした場合、Windowsは「エクスプローラー」と、Macは「Finder」と統合されます。エクスプローラー及びFinder内に Dropbox フォルダが表示され、ドラッグ&ドロップでファイルをアップロードしたり、同期されたファイルにアクセスしたりできるようになります。
直感的操作性が増すだけでなく、ユーザー教育にかかる時間を最小限に抑え、導入直後から活用できる点が特徴です。操作性のよいUI設計により、ITリテラシーを気にせず、どのような従業員でもストレスなく利用可能です。スピード感を維持しつつ、現場業務の環境を整えます。
Dropboxの3つのメリット
Dropboxは、単なるデータ保管サービスではなく、業務効率化とセキュリティ強化を同時に実現できるプラットフォームです。特に、共同作業の円滑化やデータ保護の強化、検索性の向上といった具体的なメリットは、日常業務の改善に対しても期待が持てます。
①共同作業の効率化|さまざまな方法で共有
Dropbox上のファイルをURLで共有し、社外のDropboxユーザーでなくてもパスワードや閲覧権限・ダウンロード可否・有効期限を付与し、セキュリティの制御が行えます。相手がDropboxユーザーでなくても利用できるため、外部パートナーとのやり取りも円滑です。
また、ファイルリクエスト機能により、Dropboxユーザーでなくてもファイルをアップロードするためのリンクを作成できます。提出物や資料・写真などのデータファイルの収集が楽に行えます。
②データ保護のためにランサムウェアに特化・ローカルストレージの節約
Dropboxにはランサムウェア検知や復元機能が搭載されています※2。万が一感染した場合でも、迅速にデータを復旧できる仕組みが整っています。また、バージョン履歴や巻き戻し機能※3もあり、ファイルの復元機能は誤ってファイルを消去した場合や上書きした場合でも、ファイルの復元が可能です。
ハードドライブの容量を節約する「オンラインのみ」の設定は、パソコンのストレージ容量を節約しつつ、クラウド上のファイルをデスクトップで管理できる機能です。この機能を使うと、ファイルの情報だけが同期され、実際にファイルの内容が必要な時に初めてパソコンにダウンロードされるため、PCの容量を圧迫せずに大量のデータを扱うことが可能です。
※2 Advanced及びEnterpriseプランにて標準実装
※3 巻き戻し機能:プランに応じて365または180日間、ファイルの全世代バックアップが自動で取得される機能。誤ってファイルが削除されても、365または180日以内であれば簡単に復旧できる。
③検索性の向上|全文検索で目的のファイルにアクセス
Dropboxは全文検索機能を備えており、ファイル名や拡張子だけでなく、ファイル内のキーワードからも検索できます。例えば「契約書」と入力するだけで関連ファイルを即座に表示できるため、業務の効率化と利便性がアップします。
検索対象はPDFやOffice文書を含む幅広い形式※4に対応しており、ナレッジ共有や資料作成の効率化が可能です。
※4 形式拡張子(一部):doc、docx、docm、jpg、papervpdf、png、ppt、pptx、gif、rtf、tiff、txt,xls、xlsxなど
クラウドストレージの比較
DropboxはBox、Google Drive、OneDriveといった主要クラウドサービスと比較しても、同期速度や操作性に優位性を持ちます。特に同期速度と大容量ファイルへの対応が優れています。
【4つのストレージ比較】
Dropboxの導入事例
Dropboxは業種を問わず多くの企業に導入され、情報共有や業務効率化に大きな成果を上げています。導入事例を知ることで、自社に適用した際の具体的な効果をイメージしやすくなります。
①矢作建設工業株式会社様
課題
矢作建設工業は、愛知県名古屋市を拠点とする創業約 70 年の中堅ゼネコンです。建設現場ごとにNASを設置してデータを管理していましたが、この状態ではデータにアクセスできる場所が限定されます。そのため、各担当者が PC にダウンロードして作業するケースもあり、これによりデータが社内に散在する状態になっていました。
解決方法
Dropboxを導入し、各現場の担当者や、外回り業務の多い営業担当者に導入を開始しました。また、フォルダやファイルごとに適切なアクセス権限を設定することでガバナンスも利かせることもできました。海外拠点や社外の関係者との情報共有も効率化を達成。特に大容量のファイルのやりとりが各段に効率化しました。
結果
ビジネスチャットツール「LINE WORKS」を併用し、リンク経由のファイル送受信が実現しました。写真、図面など、工事で発生する膨大なデータをDropboxで一元管理。Dropbox を通じて社内外との情報共有を加速し、プロジェクト全体の生産性が向上しただけでなく、必要なデータを改めて探したり、整理したりする必要がなくなったため、作業の効率化が実現しました。
関連リンク:Dropbox導入事例_矢作建設工業株式会社
②株式会社はくばく様
課題
株式会社はくばくは、山梨県に本社を置く食品メーカーです。同社が直面していた最大の課題が、既存システムのインフラ老朽化の問題でした。長年、オンプレミスでシステム基盤を構築・運用していましたが、ハードウェアの老朽化とともに運用保守の負荷が増大。オンプレミスで利用してきたファイルサーバーの移行先も課題になっていました。
解決方法
Dropbox を導入することで、ファイルを共有しながら随時更新する業務スタイルに合った環境を構築しました。指定した担当者間でコンテンツを自動的に共有できる「チームフォルダ」機能※5も活用。また、「巻き戻し機能」があるため、誰かが誤ってデータを削除してしまった場合でも、IT部門が時間と手間をかけて復旧する必要がなくなりました。
※5 チームフォルダ機能:Dropboxのチームフォルダは、管理者権限を持つ人が作成・管理する、チームメンバー全員に自動同期される共有フォルダ
結果
全社システムのクラウドシフトと連動して、ファイルサーバーもクラウド化ができました。そのため、前述でもお伝えしたようなオンプレミスの管理が残る状態を回避できただけでなく、以前から行っていた「社員がファイルを共有しながら行う業務スタイル」も継続が可能に。最大 365 日前まで戻せる復元機能によって、サイバー攻撃や誤消去のリスクを低減することにも成功しました。
関連リンク:Dropbox導入事例_株式会社はくばく
まとめ
Dropboxは情報共有、セキュリティ、業務効率化を兼ね備えたクラウドソリューションです。他社と比較して優れた特長を持ち、導入事例からもその効果が示されています。企業の成長と働き方改革を支える基盤として、導入を検討してみてはいかがでしょうか。もし、Dropboxについてさらに詳しくお知りになりたい場合は、以下のDropbox専用サイトをご活用ください。
『Dropbox相談センター』は、Dropboxのサポートサイトです。Dropboxの特徴や魅力、導入事例などをまとめているほか、専門スタッフによるすべてのDropbox製品とそのライセンスのご提案を行っています。Dropboxの導入をご検討中の方はお気軽にご相談ください。
関連リンク:『Dropbox相談センター』
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