
クラウドストレージの移行方法|Dropboxへの乗り換え手順とメリットについて
年度末や年度始めの時期は、クラウドストレージの見直しや乗り換えを検討する企業が増えます。
しかし「どのサービスに移行すべきか」「移行作業はどう進めればよいか」など、具体的な手順や判断基準がわからないため、検討が進まずに止まってしまうケースは少なくありません。
本記事では、クラウドストレージ移行の基本的な流れと、移行先としてDropboxが選ばれる理由について解説します。
目次[非表示]
クラウドストレージの移行が必要になる主なケース
クラウドストレージの移行を検討するきっかけはさまざまです。
まずは、企業が移行に踏み切る代表的な背景と、移行時に直面しやすい課題を整理します。
ファイルサーバーやオンプレミスからの脱却
老朽化したファイルサーバーの保守コスト増加や、テレワーク対応の遅れを機に、クラウドへの移行を検討するケースが見られます。
また、オンプレミス環境では、社外からのアクセスやチーム間のファイル共有にも限界があり、業務効率化の妨げになりやすい点も移行を後押しする要因のひとつです。
特にハイブリッドワークが定着した現在、「オフィスにいないとファイルにアクセスできない」という状況は、生産性の低下に直結します。
クラウドへの移行は、こうした課題を根本から解消するための有効な手段です。
既存クラウドサービスからの乗り換え
すでにクラウドストレージを利用している企業でも、コスト見直しや機能改善、セキュリティ強化を目的に、別のサービスへの切り替えを検討するケースがあります。
「クラウドからクラウドへ」の移行は一見シンプルに見えますが、手動で行うと膨大な手間がかかるだけでなく、データの抜け漏れや権限設定のミスが発生しやすくなります。
移行を成功させるためには、計画的なアプローチとツールの活用が不可欠です。
移行時に企業が直面する典型的な課題
クラウドストレージの移行では、多くの企業が共通の課題に直面します。主なものとして以下が挙げられます。
- データ量の多さによる移行時間の長期化:膨大なファイル数のため移行に時間がかかりすぎ、業務を止めることができないというジレンマが生じます。
- データ整合性への不安:移行中にデータの破損や移行漏れが発生していないか確認しづらく、完了後も不安の残るケースがあります。
- フォルダ構造・アクセス権限の再設定:移行先での権限設定やフォルダ構造の再構築に多大な工数がかかり、IT担当者の負担が増大します。
これらの課題を踏まえ、次章ではクラウドストレージの移行を成功させるための基本ステップを解説します。
クラウドストレージ移行の基本ステップ
移行を成功させるためには、事前準備から移行後の確認まで、段階を踏んで丁寧に進めることが重要です。
ここでは、一般的な移行の流れを3つのフェーズに分けて解説します。
移行前の準備
移行を始める前に、まず移行するデータの棚卸しと優先順位付けを行います。
日常的に使用頻度の高いファイルを先に移行し、アーカイブデータは後回しにする方法が有効です。
こうすることで、移行途中であっても業務への影響を最小限に抑えられます。
また、チームメンバーへの事前周知も欠かせません。
移行期間中はファイルの編集を控えるよう依頼し、データの整合性を保てるよう協力を求めることが重要です。
移行のタイミングは、夜間や週末など業務への影響が少ない時間帯を選ぶことをおすすめします。
移行中の注意点
移行作業中は、ファイルを部署ごとやプロジェクトごとなどのグループ単位でまとめて移行し、各グループの完了を確認してから次に進む方法が安全です。
全データを一度に移行しようとすると、エラーが発生した際の影響範囲が大きくなるため、段階的に進めることでリスクを分散できます。
移行中に編集・削除が行われるとデータの整合性が崩れるため、操作禁止のルールをチーム全体に徹底してください。
また、進捗状況を定期的に確認し、エラーが発生した場合はすみやかに原因を特定して対処することが重要です。
移行後の確認作業
移行が完了したら、移行元と移行先のファイル数・容量を照合し、抜け漏れがないことを確認しましょう。
確認が取れてから初めて、移行元のデータを削除するようにしてください。
この順番を守ることで、万が一のデータ消失リスクを防ぐことができます。
次に、共有フォルダへのメンバー招待と、編集・閲覧などのアクセス権限の再設定を行います。
移行後のよくある失敗として、フォルダの権限設定が正しく引き継がれず混乱することがあります。
例えば、意図しない相手にアクセス権が付与されたり、逆に必要なメンバーがアクセスできない状態になるケースです。
そのため、移行後は必ず権限設定を一から見直すことが重要です。
最後に、チーム全員が新しい環境で問題なく作業できているかを確認し、移行完了になります。
移行先にDropboxがおすすめの理由
クラウドストレージの移行先として、Dropboxを選ぶ企業が増えています。
ここでは、他社サービスと比較したDropboxならではの強みを具体的に紹介します。
特許取得の高速同期技術
Dropboxは独自の「差分同期」技術を特許として取得しています。
ファイル全体を毎回送受信するのではなく、変更のあった部分だけを差分更新する仕組みにより、他社サービスと比べて同期速度が格段に速いのが特徴です。
さらに、「 「LAN経由での同期」機能を活用することで、同一ネットワーク内のデバイス間を直接同期できます。
インターネットを経由せずにデータをやり取りできるため、社内での大容量データ転送の速度が向上する場合があります。
ファイルサイズの大きいデータを頻繁に扱う業種・業務においても、同期速度の改善が期待できます。
ITに不慣れな社員でも使いやすいUI
Dropboxの大きな強みのひとつが、ITリテラシーを問わず誰でも使いやすい直感的なUIです。
PCのローカルフォルダと同じ感覚で操作できる専用デスクトップアプリが特徴で、特別な研修を実施しなくても、各社員が自主的に使い始めやすい設計になっています。
Dropboxは専用アプリからアクセスできるだけでなく、PC起動時に自動で同期されるため、ファイル管理を意識することなく常に最新の状態で作業を進められます。
もちろんブラウザからの利用にも対応しており、環境を選ばず柔軟に使うことができます。導入後の定着率が高い点も、企業にとって大きなメリットといえます。
Microsoft 365やGoogle Workspaceとの高い連携性
Dropboxは特定のエコシステムに縛られない独立系サービスであるため、Microsoft 365やGoogle Workspace、Adobe Creative Cloudなど、主要ビジネスツールと連携できます。
すでに社内で利用している業務ツールをそのまま使いながらDropboxへ移行できるため、現場の混乱を最小限に抑えられます。
「ツールを一新しなければならない」というハードルが低く、既存の業務フローを大きく変えることなくスムーズに移行できる点は、特に現場への影響を気にする企業にとって心強いポイントです。
充実したバージョン履歴と復元機能
Dropboxは、誤って削除したり上書きしてしまった場合にも安心な復元機能が搭載されています。
機能は大きく2つあり、用途に応じて使い分けることができます。
①ファイル単位のバージョン履歴
ファイルごとに変更履歴が保存されており、誤って上書きや削除をしてしまった場合でも、以前のバージョンに戻すことができます※1。
また、「いつ」「誰が」「何を」編集したかを履歴から確認でき、共有ファイルを削除または移動したメンバーの特定も可能です。
ファイル名を誤って変更してしまった場合も、旧バージョンの名前で復元に対応しています。
②広範囲復元のDropbox Rewind※2
誤って削除・上書きしたファイルやフォルダ、あるいはランサムウェアによる被害など、大量のデータ変更を特定の時点(過去)にまとめて巻き戻せる機能です。
フォルダやアカウント全体を一括で以前の正常な状態に復元できるため、ランサムウェア感染やチームメンバーによる誤ったファイルの削除・上書きが発生した際の緊急復旧に特に有効です。
このように、データを守る仕組みが多層的に整っている点が、企業利用においての大きな安心材料です。
※1:Standardは180日、AdvancedとEnterpriseは1年間のバージョン履歴が可能です。
※2:Dropbox Rewindは過去のある時点までフォルダまたはアカウント全体を復元するツールです。
政府情報システムのセキュリティ評価制度(ISMAP)登録済み
Dropboxは2024年4月にISMAP(政府情報システムのためのセキュリティ評価制度)への登録を完了しており、官公庁・自治体への導入要件を満たす水準のセキュリティが公式に認定されています。
また、AES暗号化・SSL/TLS暗号化・2要素認証(2FA)を全プランで利用できるため、企業の情報セキュリティポリシーにも対応しやすい設計です。
「クラウドへの移行はセキュリティが不安」というご懸念をお持ちの企業にとっても、安心して選択できるサービスです。
移行に際しての便利なツールとセキュリティ対策
移行作業を効率化・安全に進めるためには、適切なツールの活用とセキュリティ対策の徹底が欠かせません。
Dropboxへの移行方法はデータ規模によって異なりますが、大規模なデータ移行の際にはサードパーティ製の移行支援ツールを活用することで、よりスムーズな移行が実現できます。
ここでは、移行ツールとして「Data Migration Box」についてご紹介し、移行時に意識すべきセキュリティ対策を解説します。
Data Migration Boxとは
Data Migration Box※3は、株式会社ジャングルが提供するオンプレミスからクラウド、クラウドからクラウドへのデータ移行を高速かつ安全に行えるツールです。
エクスプローラーに似た直感的なUIを採用しており、ドラッグ&ドロップで操作できるため、IT専任者がいない企業でも導入・運用しやすい点が特徴です。
移行作業の技術的なハードルを大幅に下げてくれるツールとして、幅広い規模の企業に活用されています。
※ Data Migration Box:株式会社ジャングルが提供する、オンプレミス(NAS/ファイルサーバー)からクラウド、またはクラウド間へデータを高速・安全に移行できるツールです。
Data Migration Boxの主な機能
Data Migration Boxには、移行をスムーズに進めるための機能が充実しています。
以下はData Migration Boxの主な機能です。
- スケジュール機能:夜間・休日に自動で移行を実行する設定が可能で、業務時間中のネットワーク負荷を抑えることができます。
- 並列移行・グループ移行:複数アカウントのデータを同時に移行できるため、大量データでも移行時間を大幅に短縮できます。
- 差分移行・リアルタイム同期:更新されたファイルのみを自動反映する仕組みにより、移行中も常に最新の状態を維持できます。
- 移行レポート・ログ出力:成功・エラーの状況が可視化されるため、移行漏れや不整合をリアルタイムで検知し、迅速な対処が可能です。
移行時に意識すべきセキュリティ対策
移行作業はデータが一時的に複数の場所に存在する状態になるため、セキュリティ面での注意が特に必要です。
まず、移行前に不要なファイルや重複データを整理し、移行先に持ち込むデータを必要最小限に絞ることが重要です。
不要なデータを移行してしまうと、管理コストが増えるだけでなく、情報漏えいリスクも高まります。
移行完了後は、一定の切り戻し期間を設けたうえで、不要になった旧アカウントや共有リンクなどを整理しましょう。
また、Dropboxの管理コンソールを活用して、移行後のアクセス権限・共有状況を一元的に確認する習慣をつけることで、セキュリティの抜け漏れを防ぐことができます。
まとめ
クラウドストレージの移行は、適切な準備と手順を踏むことで、業務への影響を最小限に抑えながら実現できます。
データの棚卸しから移行後の権限確認まで、各フェーズを丁寧に進めることが移行成功のポイントです。
Dropboxは、同期技術や直感的なユーザーインターフェース、主要なビジネスツールとの連携やバージョン履歴など、企業が利用する際に必要な機能を幅広く備えています。
また、Data Migration Boxのような専用ツールと組み合わせることで、移行作業自体の負担も大幅に軽減できます。クラウドストレージの移行・乗り換えをご検討中の方は、ぜひDropboxの導入をご検討ください。
※Google Drive:Google Driveは、Google LLCの商標または登録商標です。
※OneDrive:Microsoft OneDriveは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
※Adobe Creative Cloud:Adobe、Adobeロゴ、Creative Cloudは、Adobe(アドビ社)の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
※Microsoft 365:Microsoft 365は、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における商標または登録商標です。
※Google Workspace:Google Workspaceは、Google LLCの商標または登録商標です。



