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ファイル共有の方法とは?メール・ファイルサーバー・クラウドの違いを解説

業務でファイルを共有する方法には、メール添付、USBメモリ、ファイル転送サービス、ファイルサーバー・NAS、ビジネスチャット、クラウドストレージなどがあります。

比較的容量の小さいファイルを特定の相手に一度だけ送るのであれば、メール添付でも対応できるでしょう。しかし、動画や図面などの大容量ファイルを送る場合や、複数人で同じファイルを更新する場合、社外の関係者と継続的に共同作業する場合には、メール添付では対応しにくくなります。

また、企業におけるファイル共有では、単にファイルを相手へ渡せればよいとは限りません。

例えば、担当者がファイルを送れたとしても、管理部門が共有先や保管場所を把握できていなければ、企業として適切に管理できているとは限りません。

  • 誰がファイルを閲覧できるのか

  • 誰が編集できるのか

  • 共有を後から停止できるのか

  • どのファイルが最新版なのか

  • 会社として利用状況を把握できるのか

こうした「共有後の管理」まで考えて、自社の用途に合った方法を選ぶ必要があります。

本記事では、企業で利用される代表的なファイル共有方法と、それぞれに向いている場面、メリット、注意点を解説します。

目次[非表示]

  1. ファイル共有方法を選ぶ前に確認したいこと
    1. 誰とファイルを共有するのか
    2. どのくらいの容量を共有するのか
    3. 単発の送付か、継続的な共同作業か
    4. どの程度の管理が必要か
  2. 代表的なファイル共有方法
    1. 1.メールにファイルを添付する
    2. 2.USBメモリや外付けストレージを使う
    3. 3.ファイル転送サービスを使う
    4. 4.ファイルサーバーやNASを使う
    5. 5.ビジネスチャットで共有する
    6. 6.クラウドストレージを使う
  3. ファイル共有方法ごとの特徴を比較
  4. 用途に合ったファイル共有方法の選び方
    1. 比較的容量の小さいファイルを一度だけ送りたい場合
    2. 大容量ファイルを一度だけ送りたい場合
    3. 社内で継続的にファイルを共有したい場合
    4. 社外のメンバーと共同作業したい場合
  5. 企業では「共有後の管理」も確認する
    1. 共有相手とアクセス権限を管理できるか
    2. 共有を後から停止できるか
    3. 最新版を管理できるか
    4. 会社として利用状況を把握できるか
  6. まとめ

ファイル共有方法を選ぶ前に確認したいこと

ファイル共有方法を選ぶ際は、最初にツールやサービスを決めるのではなく、誰と、何を、どのように共有するのかを整理することが重要です。

特に、次の4点を確認しておきましょう。

誰とファイルを共有するのか

社内のメンバーだけで利用する場合と、取引先や協力会社などの社外関係者とも共有する場合では、必要な機能や管理方法が異なります。

社内共有では、部署やチーム単位でファイルを整理し、複数人が継続的に利用できることが重視されます。

一方、社外共有では、共有相手を限定できるか、必要がなくなったときに共有を停止できるかなど、アクセス管理の観点も重要です。

どのくらいの容量を共有するのか

文書ファイルや表計算ファイルなど、比較的容量の小さいファイルであれば、メール添付でも送信できる場合があります。

しかし、写真、動画、設計図面、CADデータなどは容量が大きくなりやすく、送信側または受信側のメール環境で定められた添付容量の上限を超えることがあります。

大容量ファイルを頻繁に扱う場合は、ファイル転送サービスやクラウドストレージなど、メール添付以外の方法を検討する必要があります。

単発の送付か、継続的な共同作業か

完成したファイルを一度だけ相手へ送る場合と、複数人で同じファイルを更新し続ける場合でも、適した方法は変わります。

単発の送付であれば、メール添付やファイル転送サービスでも対応できます。

一方、継続的な共同作業でファイルを何度も送り合うと、複数の更新版が作成され、どれが最新版なのか分からなくなる可能性があります。

複数人で同じファイルを利用する場合は、ファイルサーバーやクラウドストレージなど、共通の保存場所にアクセスできる方法が適しています。

どの程度の管理が必要か

企業利用では、ファイルを共有できることだけでなく、共有後の状態を管理できるかも確認する必要があります。

例えば、次のような項目です。

  • 共有相手を限定できるか

  • 閲覧のみ、編集可能などの権限を設定できるか

  • 共有を後から停止できるか

  • 退職者や異動者のアクセス権を見直せるか

  • 利用状況(誰が、どのファイルにアクセスしたか)を確認できるか 

  • 最新版や更新履歴を確認できるか

ファイルの重要度や社内のセキュリティルールによって、必要な管理レベルは異なります。

自社がどこまで管理する必要があるかを整理したうえで、共有方法を選びましょう。

代表的なファイル共有方法

企業で利用される代表的なファイル共有方法には、次の6つがあります。

1.メールにファイルを添付する

メール添付は、最も身近なファイル共有方法の一つです。

メール本文と一緒にファイルを送れるため、追加のサービスを用意せずに利用できます。比較的容量の小さい文書や表計算ファイルを、特定の相手へ一度だけ送る場合に適しています。

一方で、メールサービスや受信側の環境によっては、添付できる容量に上限があります。そのため、大容量ファイルの送信には向いていません。

また、送信後にファイルを更新した場合は、修正版を再送する必要があります。複数の更新版を送り合うと、受信者がどのファイルを確認すべきか分からなくなることもあります。

メール添付を利用する場合は、宛先の間違いや添付ファイルの取り違えにも注意が必要です。

2.USBメモリや外付けストレージを使う

USBメモリや外付けストレージにファイルを保存し、相手に直接渡す方法です。

インターネットに接続できない環境でも利用でき、大量のデータや容量の大きいファイルをまとめて受け渡せます。 

ただし、USBメモリなどの媒体を紛失・盗難・破損した場合、情報漏えいやデータ消失につながる可能性があります。

また、持ち出し申請や専用の管理システムなどを整備していない場合、誰がどのデータを持ち出したのかを、後から把握しにくくなることがあります。

利用する場合は、持ち出しの申請や記録、暗号化、保管方法など、社内ルールを定めておく必要があります。

3.ファイル転送サービスを使う

ファイル転送サービスは、ファイルをインターネット上へ一時的にアップロードし、発行されたURLを相手へ送る方法です。

メールに添付できない大容量ファイルを、特定の相手へ一度だけ送る場合に適しています。

サービスによっては、ダウンロード期限やパスワードなどを設定できます。

一方で、担当者が無料のファイル転送サービスを個別に利用すると、会社として、誰がどのファイルをどこへ送ったのかを把握できない状態になる場合があります。

業務で利用する場合は、次のような点を確認する必要があります。

  • サービスの運営元

  • ファイルの保存場所

  • 通信や保存時の保護方法

  • アップロードしたファイルの削除方法

  • 利用履歴を管理できるか

  • 自社のセキュリティルールに適合するか

無料で利用できることだけを基準に選ばず、取り扱うファイルの内容に合ったサービスかを確認しましょう。

4.ファイルサーバーやNASを使う

ファイルサーバーやNASは、社内ネットワーク上にファイルの保存場所を設け、複数人で共有する方法です。

部署、チーム、プロジェクトごとにフォルダを作成し、利用者ごとにアクセス権限を設定できます。社内のファイルを一か所にまとめ、既存のフォルダ構造を使って管理しやすい点が特徴です。

一方、社外や外出先から利用する場合は、VPNなどの接続環境が必要になることがあります。

また、オンプレミス環境で運用する場合は、自社または保守を委託している事業者による、次のような管理・運用対応が必要になります。

  • 機器の保守

  • 容量の追加

  • バックアップ

  • 障害対応

  • セキュリティ対策

  • 定期的な機器の更改

ファイルサーバーやNASの老朽化、保守終了、容量不足などをきっかけに共有方法を見直す場合は、同じ機器への置き換えだけでなく、クラウド化も含めて比較することが重要です。

5.ビジネスチャットで共有する

ビジネスチャットのメッセージにファイルを添付し、チームや相手と共有する方法です。

会話の流れの中でファイルを送れるため、確認依頼や意見交換など、日常的なコミュニケーションに付随する共有に適しています。

一方で、メッセージやチャンネルが増えると、過去に送ったファイルを探しにくくなる場合があります。

同じファイルを複数のチャットやチャンネルへ添付すると、どのファイルが最新版なのか分からなくなる可能性もあります。

ビジネスチャットを利用する場合は、ファイルを正式に保管する場所と、一時的に共有する場所を分けておくことが重要です。

6.クラウドストレージを使う

クラウドストレージは、インターネット上の保存領域にファイルを保管し、複数のユーザーで共有する方法です。

共有リンクを発行して社外へファイルを送ったり、共有フォルダを使って社内外のメンバーと共同作業したりできます。

インターネットへ接続できる環境であれば、オフィス、自宅、外出先など、場所を問わずファイルへアクセスしやすい点も特徴です。

同じ保存場所にあるファイルを共有するため、ファイルを更新するたびに修正版をメールで送り直す必要もありません。

一方で、共有範囲やアクセス権限を適切に設定しなければ、必要以上の人がファイルを閲覧できる状態になる可能性があります。

導入時にはサービスを利用できる状態にするだけでなく、共有ルール、権限設定、退職者・異動者への対応、管理者の運用などもあわせて設計する必要があります。

ファイル共有方法ごとの特徴を比較

代表的なファイル共有方法の違いを整理すると、次のようになります。

共有方法

向いている場面

主なメリット

主な注意点

メール添付

容量の小さいファイルの単発送付

特別なツールを用意せず利用できる

容量制限、誤送信、最新版の管理

USBメモリ・外付けストレージ

オフライン環境での受け渡し

大容量データを物理的に移動できる

紛失、盗難、破損、持ち出し管理

ファイル転送サービス

大容量ファイルの単発送付

メールに添付できないファイルを送れる

サービス選定、保存先、送信状況の管理

ファイルサーバー・NAS

社内での継続的な共有

フォルダ構造や権限を管理しやすい

保守、容量追加、バックアップ、社外アクセス

ビジネスチャット

会話に付随する一時的な共有

コミュニケーションと同時に共有できる

検索性、最新版管理、正式な保管場所との区別

クラウドストレージ

社内外での共有や共同作業

場所を問わずアクセスしやすい

権限設定、共有リンク、社内ルールの整備

どの方法にもメリットと注意点があり、すべての用途に適した共有方法はありません。

複数の方法を併用する場合も、「どのファイルを、どの方法で共有してよいか」を社内ルールとして定めておくことが重要です。

用途に合ったファイル共有方法の選び方

共有方法に迷った場合は、ファイルの容量や利用場面から整理すると選びやすくなります。

比較的容量の小さいファイルを一度だけ送りたい場合

特定の相手へ文書ファイルなどを一度だけ送る場合は、メール添付が分かりやすい方法です。

ただし、社外秘情報や個人情報などを送る場合は、自社で許可された共有方法であるかを確認する必要があります。

宛先や添付ファイルを送信前に確認するなど、誤送信を防ぐ運用も必要です。

大容量ファイルを一度だけ送りたい場合

動画、図面、写真、CADデータなどの大容量ファイルを一度だけ送る場合は、ファイル転送サービスやクラウドストレージの共有リンクが候補になります。

選定時には、ファイル容量だけでなく、次の点も確認しましょう。

  • 共有相手を制限できるか

  • 有効期限を設定できるか

  • 必要がなくなったときに共有を停止できるか

  • 会社として利用状況を把握できるか

社内で継続的にファイルを共有したい場合

部署やチームで日常的にファイルを共有する場合は、ファイルサーバー、NAS、クラウドストレージなどが候補です。

社内ネットワークを中心に利用し、既存のフォルダ構造を維持したい場合は、ファイルサーバーやNASが利用されることがあります。

一方、社外や外出先からのアクセス、複数拠点での利用、機器の保守負担などを見直したい場合は、クラウドストレージも選択肢になります。

ファイルサーバーやNASの更改時には、現在の機器をそのまま置き換えるだけでなく、今後の働き方やファイル共有の方法も含めて検討するとよいでしょう。

社外のメンバーと共同作業したい場合

取引先や協力会社と継続的にファイルを更新する場合は、クラウドストレージなど、共通の保存場所を利用できる方法が適しています。

修正のたびにメールでファイルを送り直す方法では、複数の更新版が作られ、最新版の判別が難しくなります。

共同作業を行う場合は、相手の役割に応じて、閲覧のみ、編集可能などの権限を分けられるかも確認しましょう。

企業では「共有後の管理」も確認する

ファイル共有方法を検討するときは、ファイルを送れるかどうかだけで判断しないことが重要です。

特に企業利用では、共有後のファイルを適切に管理できる状態を作る必要があります。

共有相手とアクセス権限を管理できるか

ファイルの共有先を誤ると、社外秘情報や個人情報を意図しない相手に閲覧される可能性があります。

誰が閲覧できるのか、誰が編集できるのかを設定し、必要がなくなった権限を解除できる状態にしておくことが重要です。

取引終了後や担当者の変更後も、以前の共有設定が残ったままにならないよう、定期的な見直しも必要です。

共有を後から停止できるか

メール添付やUSBメモリでファイルを渡した場合、送信後や受け渡し後に相手のアクセスを止めることは困難です。

一方、共有リンクなどを利用する方法では、サービスや設定によって、共有を後から停止できる場合があります。

誤った相手へ共有した場合や、取引・プロジェクトが終了した場合を想定し、共有後にアクセスを制御できるかを確認しましょう。

最新版を管理できるか

同じファイルをメールやチャットで何度も送り合うと、「最終版」「最終版2」「最終版修正」など、複数のファイルが作られやすくなります。

古いファイルを誤って使用すれば、取引先との認識違いや、作業のやり直しが生じる可能性もあります。

共通の保存場所にあるファイルを利用できれば、最新版を確認しやすくなり、更新版を送り直す作業も減らせます。

会社として利用状況を把握できるか

担当者ごとに異なる無料サービスや個人向けクラウドを利用していると、管理部門がファイルの保存場所や共有状況を把握できなくなる可能性があります。

また、担当者の退職や異動後に、業務ファイルが個人のアカウントや端末に残ることも考えられます。

企業向けの共有方法を選ぶ際は、利用者の使いやすさだけでなく、次のような管理面も確認しましょう。

  • 利用者やアカウントを一元管理できるか

  • 退職者や異動者のデータを引き継げるか

  • 利用状況を確認できるか

  • 会社が認めた方法へ利用を統一できるか

  • 業務データを適切な保存場所に集約できるか

ファイル共有では、利用者にとっての使いやすさと、企業にとっての管理しやすさの両方が重要です。

まとめ

ファイル共有には、メール添付、USBメモリ、ファイル転送サービス、ファイルサーバー・NAS、ビジネスチャット、クラウドストレージなど、さまざまな方法があります。

比較的容量の小さいファイルを一度だけ送る場合はメール添付、大容量ファイルを単発で送る場合はファイル転送サービス、社内で継続的に共有する場合はファイルサーバーやクラウドストレージなど、利用場面によって適した方法は異なります。

企業がファイル共有方法を選ぶ際は、次の点を確認しましょう。

  • 誰と共有するのか

  • どの程度の容量を扱うのか

  • 単発の送付か、継続的な共同作業か

  • 閲覧・編集権限を管理できるか

  • 共有を後から停止できるか

  • 最新版や利用状況を把握できるか

  • 会社として利用方法を管理できるか

特に、社外や外出先からのアクセス、複数拠点での利用、取引先との共同作業、ファイルサーバーの運用負担などを見直したい場合は、クラウドを使ったファイル共有が選択肢になります。

クラウドを使ったファイル共有の仕組みや、企業で利用するときに確認したいポイントについては、次の記事で詳しく解説します。

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