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勤怠管理は1分単位計算が原則! 労働時間を正確に計算・管理する方法

労働時間の正確な管理は企業の生産性向上と法令遵守に不可欠です。特に、勤怠管理を1分単位で行うことは、従業員の労働時間を正確に把握し、適正な労務管理を実現するために重要です。1分単位で管理することにより、長時間労働の防止や割増賃金の適正支払いが可能となり、従業員の健康管理と企業の信頼性向上につながります。
本記事では勤怠管理を1分単位で行わなければいけない理由とその解決方法、勤怠管理システムの導入からおすすめの勤怠管理システムまでを解説していきます。

目次[非表示]

  1. 1.労働時間は1分単位での計算が原則となっている理由とは?
  2. 2.15分単位での勤怠管理は違法になる?
    1. 2.1.打刻まるめ
    2. 2.2.遅刻や早退時間の切り上げ
    3. 2.3.朝礼(終礼)や着替え時間
  3. 3.正しい勤務管理をするためには?
    1. 3.1.一人一人の勤務状況を把握・記録する
    2. 3.2.法令を遵守する
    3. 3.3.勤務形態に合わせた対応
  4. 4.残業について
    1. 4.1.労働における法定内残業・法定外残業
    2. 4.2.時間外労働に対する割増率
    3. 4.3.50銭未満の賃金の四捨五入
    4. 4.4.1か月の賃金の端数処理
  5. 5.ノーワーク・ノーペイの原因について
    1. 5.1.ノーワーク・ノーペイとは
    2. 5.2.適用されるケース
    3. 5.3.ノーワークであっても支払いが必要な場合
  6. 6.労働時間を正確に管理するために勤怠管理システム導入のススメ
  7. 7.Cloud Service Concierge おすすめの勤怠管理システム
    1. 7.1.「KING OF TIME」
    2. 7.2.「ジョブカン勤怠管理」
    3. 7.3.「HRMOS勤怠」
    4. 7.4.「ジンジャー勤怠」
    5. 7.5.「マネーフォワード クラウド 勤怠」
    6. 7.6.「freee 勤怠管理Plus」
  8. 8.まとめ

労働時間は1分単位での計算が原則となっている理由とは?

残業時間を含めた労働時間を1分単位での計算が原則となっているのは、労働基準法第24条第1項において定められているように、賃金は労働時間の全額分を支払われなければならないためです。
労働者に不利益を与えないよう労働時間は、原則1分単位で計算します。
しかし、例外として1カ月単位で時間外労働を計算した際、30分未満のものは切り捨て、それ以上のものは1時間に切り上げることが認められています。
割増賃金における端数処理として、労働基準法に定められています。

15分単位での勤怠管理は違法になる?

労働時間管理において、15分単位での勤怠管理は一見効率的に思えるかもしれません。
しかし、実際にはこの方法は労働基準法に違反する可能性が高く、従業員の権利を侵害する恐れがあります。
正確な労働時間の把握は、適正な賃金の支払いと従業員の健康管理に直結しており、1分単位での精密な勤怠管理が求められています。
以下では、15分単位での勤怠管理が違法となる理由について詳しく解説します。

打刻まるめ


打刻まるめは、従業員の労働時間を計算する際に、実際の打刻時間を一定の単位に丸める方法です。給与計算や労働時間の管理を簡素化するために使われます。
退社時の打刻時間の切り捨ては、タイムカードなどの打刻時間が17時20分の場合、15分間隔で丸め処理をしていれば退社時の打刻時間が17時15分になります。
打刻時間は、労働基準法により1分単位で記録することが義務付けられています。 そのため、上記のように労働時間をまるめて、従業員の業務時間を短縮化することは違法にあたります。

遅刻や早退時間の切り上げ

遅刻時間の切り上げは、従業員が所定の始業時間より遅れて出社した場合に、その遅刻時間を一定の単位で切り上げて計算する方法です。
例えば、始業時間が8時で、従業員が8時5分に出社した場合、15分間隔での切り上げ処理を行うと、業務開始時間は8時15分として計算されます。
この場合、遅刻時間は実際の5分ではなく、15分として扱われます。
労働基準法により1分単位での勤怠管理が義務付けられているので、上記のように遅刻や早退であっても切り上げや切り捨ては違法となります。

朝礼(終礼)や着替え時間

朝礼や終礼は、業務開始前や終了後に行われることが多いですが、朝礼や夕礼などの時間が勤務時間に含まれるかどうかは、その内容と目的によります。
一般的に、朝礼や終礼が業務に関連する指示や情報共有を行う場であれば、勤務時間として扱うべきです。
これは、従業員が業務に必要な情報を得るために参加するものであり、実質的に業務の一部とみなされるからです。
着替え時間についても、勤務時間に含まれるかどうかは状況によります。
例えば、制服や防護具の着用が義務付けられている場合、その着替えに要する時間は勤務時間として扱われるべきです。
これは、業務を遂行するために必要な準備行為とみなされるからです。
一方、着替えが任意である場合や、業務に直接関係しない場合は、勤務時間に含まれないことが一般的です。
上記のように着替えが任意である場合や、業務に直接関係しない場合でも勤務時間に含んでしまうと労働基準法により違法とみなされます。

正しい勤務管理をするためには?

正しい勤務管理は、企業の健全な運営と従業員の満足度向上に不可欠です。
不適切な勤務管理は、法令違反や従業員の不満を引き起こし、結果として企業の信頼性を損なうリスクがあります。
そこで、労働基準法を遵守し、正確な勤務管理をするために必要なことについて解説します。

一人一人の勤務状況を把握・記録する

勤怠管理で従業員一人一人の出勤、退勤、休憩、休暇などの勤務状況を詳細に把握し、記録します。
勤怠管理をしっかり行うことで各従業員の労働時間や休暇の取得状況を正確に把握することができます。
勤怠管理の効率化のために、タイムカードや勤怠管理システムなどのツールを活用することが一般的です。
これにより、手動での記録ミスを減らし、管理業務をスムーズに進めることができます。

法令を遵守する

勤怠管理における法令遵守とは、労働基準法に基づき、1日8時間、1週40時間以内の労働時間を遵守し、適切な休憩時間(6時間労働で45分以上、8時間労働で1時間以上)と毎週少なくとも1回の休日を労働者に与えることとされています。
また、法定労働時間を超える場合には36協定の締結、届出が必要であり、時間外労働には割増賃金を支払います。
有給休暇の付与や勤怠データの正確な記録も重要となります。

勤務形態に合わせた対応

正しい勤務管理を行うためには、各従業員の勤務形態に合わせた対応が必要です。
フルタイム、パートタイム、シフト勤務、フレックスタイム、テレワークなど、それぞれの勤務形態に応じた労働時間、休憩時間、休日の管理を行なわなければなりません。
各勤務形態に対応した勤怠管理システムを導入することで、効率的な管理が可能になります。

残業について

残業時間の計算方法は、労働基準法に基づき適正に行うことが求められます。適切な残業計算は、従業員の権利を守り、公正な賃金支払いを実現するために不可欠です。
以下では、基本的な残業時間の計算方法について詳しく解説します。

労働における法定内残業・法定外残業

労働における法定内残業とは、法定労働時間(1日8時間、1週40時間)の範囲内で行われる残業を指し、割増賃金は不要です。
一方、法定外残業は法定労働時間を超える残業であり、事前に36協定を締結し、労働基準監督署に届け出る必要があります。
以下は法定内残業と法定外残業の例です。

法定内残業の例
・勤務時間: 9:00~17:00(休憩1時間)
・法定労働時間: 7時間(8時間以内)
・残業: 17:00~18:00の1時間

この場合、通常の勤務時間が7時間であり、法定労働時間(1日8時間)以内の残業なので、1時間の残業は法定内残業となります。割増賃金は不要で、通常の賃金が支払われます。

法定外残業の例
勤務時間: 9:00~18:00(休憩1時間)
法定労働時間: 8時間
残業: 18:00~20:00の2時間

この場合、通常の勤務時間が8時間であり、18:00以降の2時間は法定労働時間(1日8時間)を超えるため、法定外残業となります。
この2時間には割増賃金が適用され、通常の賃金の25%以上が支払われます。

時間外労働に対する割増率

法定外残業には割増賃金が適用され、通常の賃金の25%以上(時間外労働)、35%以上(休日労働)、および深夜労働(午後10時から午前5時まで)には25%以上の割増が必要です。
以下、時間外労働(法定労働時間を超える労働)の割増率と例になります。

通常の時間外労働:
・割増率:25%以上
・例:1日8時間、1週40時間を超える労働

深夜労働(午後10時から午前5時までの労働)
・割増率:25%以上
・例:午後10時以降の労働

休日労働(法定休日に行われる労働)
・割増率:35%以上
・例:法定休日における労働

複合的な割増賃金
時間外労働かつ深夜労働:
・割増率:50%以上(時間外労働25% + 深夜労働25%)
・例:午後10時以降に行われる時間外労働
休日労働かつ深夜労働:
・割増率:60%以上(休日労働35% + 深夜労働25%)
・例:法定休日に午後10時以降に行われる労働

50銭未満の賃金の四捨五入

1時間あたりの賃金額および割増賃金額に円未満の端数が生じた場合は50銭未満の端数を切り捨て、50銭以上を1円に切り上げて処理することが認められています。
例えば賃金計算の結果が1,000.45円の場合、45銭は50銭未満なので切り捨てし、1,000円とすることができます。
賃金計算の結果が1,500.50円の場合、50銭は50銭以上なので切り上げし、 1,501円とすることができます。

1か月の賃金の端数処理

1か月の賃金の合計額における100円未満の端数については、「50円未満は切り捨て、50円以上100円未満は切り上げ」というルールに基づいて処理することができます。
また、1,000円未満の端数が発生した場合、その端数を切り捨てることは認められません。
しかし、1,000円未満の端数を翌月の賃金支払い時に繰り越すことは可能です。
ただし、翌月以降へのさらなる繰り越しは認められておらず、この繰り越し処理を行うためには、就業規則に明記しておく必要があります。

ノーワーク・ノーペイの原因について

ノーワーク・ノーペイが適用される状況や原因については様々なケースがあり、理解が必要です。以下では、ノーワーク・ノーペイについての原則や適用されるケースについて解説します

ノーワーク・ノーペイとは

ノーワーク・ノーペイの原則とは、「働かなければ賃金は支払われない」という労働法の基本原則を指します。
この原則は、労働者が実際に労働を提供した場合にのみ賃金が発生し、労働を提供しなかった場合、たとえその理由が病気や個人的な事情であっても、賃金は支払われませんということです。

適用されるケース


ノーワーク・ノーペイ原則が適用される具体的なケースには、以下のようなものがあります。

・遅刻、早退、欠勤など
・介護休暇・介護休業
・産前産後休業
・育児休暇・育児休業
・自然災害等の不可抗力による休業
・公民権行使の期間


上記においては、ノーワーク・ノーペイの原則に基づいて、1分単位で賃金をカットすることが認められます。
例えば、所定労働時間が8時間の社員が10分遅刻した場合、賃金は「7時間50分」に対して支払われます。
これは、「残業代を1分単位で計算する」の逆の考え方です。
ノーワーク・ノーペイの原則は、労働者が実際に働いた時間に対してのみ賃金が支払われるというのが基本的な考え方であり、遅刻や早退、欠勤などの場合、1分単位で賃金がカットされることが認められます。

ノーワークであっても支払いが必要な場合


ノーワークとは、労働者が実際に働いていない状況を指しますが、その場合でも支払いが必要なケースがいくつか存在します。
まず、有給休暇が挙げられます。
労働基準法に基づき、労働者は一定の条件を満たすと有給休暇を取得する権利があり、この期間中は通常の給与が支払われます。
病気休暇や産前産後休業、育児休業も該当します。
企業の規定や法律に基づき、これらの休暇中にも給与の一部または全額が支払われる場合があります。
さらに、労働契約や労働協約に基づく休業もあります。この場合、契約内容に応じて給与が支払われます。
また、裁判所の命令による支払いも考えられます。
不当解雇などで裁判所が労働者の勝訴を認めた場合、未払いの給与が支払われることがあります。
以上のように、ノーワークの状況でも法的または契約上の理由により給与の支払いが必要となる場合があります。

労働時間を正確に管理するために勤怠管理システム導入のススメ

労働時間の把握は、厚生労働省の「労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関するガイドライン」を遵守する必要があります。
背景には、自己申告制による不適正な運用が長時間労働や割増賃金の未払いを引き起こすためです。
しかしアナログでの管理は正確な労働時間の把握は困難なため、従業員の勤怠情報をWEBで保管し、月末に自動集計する勤怠管理システムの導入がお勧めです。
勤怠管理システム導入により、法定内・法定外の残業時間を1分単位で集計し、リアルタイムで打刻状況を確認できます。
特にクラウド型システムは、インターネット環境があれば時間や場所を問わず利用でき、操作も簡単で初心者に適しています。

Cloud Service Concierge おすすめの勤怠管理システム

労働時間を正確に管理するために勤怠管理システム導入がおすすめである理由を解説いたしましたが、以下は特におすすめの勤怠管理システム5製品になります。

「KING OF TIME」

株式会社ヒューマンテクノロジーズが提供するシェアNO.1のクラウド型勤怠システムです。
豊富な打刻手段で出退勤ができ、休暇管理、シフト管理、変形労働制などにも対応しているため、様々な業種や複雑な雇用形態でも利用できます。
さらに、人事労務、給与、勤怠データ分析のサービスも追加料金不要のワンプライスで使えるため、コストパフォーマンスも高さも人気です。

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「ジョブカン勤怠管理」

株式会社DONUTSが提供するクラウド型勤怠管理システムです。
料金は使用する機能数毎のプランとなっており、工数管理のプランもあり、シフト機能が充実していてシフト希望の回収や自動作成なども可能なため複雑なシフトに対応したい企業におすすめの製品です。

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「HRMOS勤怠」

IEYASU株式会社(ビスリーチグループ)が提供するクラウド型勤怠管理システムです。
HRMOS勤怠の特徴として、料金の安さが挙げられます。
基本機能のみの最も安いプランでも打刻、残業、休暇などの一元管理が可能なためコストを抑えたい企業におすすめのサービスです。
様々な無償・有償のオプションがあり、勤怠管理だけでなく稟議や日報、給与明細などにも対応可能です。
また、完全スマホ対応のため、外出先でも勤怠の修正や日報の提出、各種申請承認が可能となります。
外出先での打刻は位置情報の取得が可能です。

HRMOS勤怠が気になる方はこちらから特集記事もご確認ください

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「ジンジャー勤怠」

jinjer株式会社が提供するクラウド型勤怠管理システムです。
スマホアプリ対応で、打刻場所や勤務形態を選ばない勤怠管理を実現します。
また、カスタマーサクセス担当による充実したサポート体制で初めての人も安心して使って頂けるクラウド型勤怠管理システムです。

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「マネーフォワード クラウド 勤怠」

株式会社マネーフォワードが提供するクラウド型勤怠管理システムです。
変形労働時間制などの様々な雇用形態の就業ルールに対応しており、拠点をまたいだ労働時間の管理や集計も可能です。
他社のクラウドサービスで連携可能な製品が多いことが特徴で、マネーフォワードクラウドシリーズと呼ばれる給与、会計、経費などと一緒にご利用いただくことで更に業務効率化を実現できます。

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「freee 勤怠管理Plus」

フリー株式会社が提供するクラウド型勤怠管理システムです。
インターネット環境があればどこからでもアクセス可能で、残業時間や休日出勤などの労働時間を自動で計算します。
freeeの他のクラウドサービスと連携することで、給与計算がスムーズに行える点が大きな特徴です。
また、打刻、勤怠の集計・確認、給与ソフト連携まで全てオンラインで完結できる勤怠管理ツールになっています。

\freee勤怠管理Plusについての詳細&資料DLはこちら/

  freee勤怠管理Plus|サービス|Cloud Service Concierge Cloud Service Conciergeによるfreee勤怠管理Plusの紹介ページです。一連の勤怠管理業務がfreeeで完結 SaaS業界に精通したプロが最適なツールを厳選|Cloud Service Concierge

まとめ

本記事では勤怠管理を1分単位で行わなければいけない理由とその解決方法としてクラウド型勤怠管理システムの導入、おすすめ製品について解説いたしました。
今回ご紹介した製品の具体的な料金が気になる・他にもどういった機能があるのか気になる等々ありましたら、『Cloud Service Concierge』で、Horizontal SaaSに精通した専門コンシェルジュが導入に向けた無料相談を承っております。お気軽にご相談ください。





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SB C&S株式会社内SaaS専門チーム「Cloud Service Concierge」が記事の執筆や監修を進めています。ブログ記事は、SaaSの基礎知識やSaaS製品の選定ポイントなどを中心に情報を発信しています。
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