
Canvaのデータ移行・引き継ぎ方法を解説!退職・異動時の注意点と法人プランのメリット
Canvaで作成したデザインは、担当者の退職や異動、組織変更などに伴い、適切に引き継ぎ・移行しなければ、業務の停滞やデータ消失につながるおそれがあります。
特に個人アカウントで運用している場合は、デザイン資産の管理や権限の引き継ぎに課題を抱える企業も少なくありません。
本記事では、Canvaのデータ移行・引き継ぎ方法に加え、退職・異動時の注意点や法人向けプランのメリットを解説します。
※ 本ブログ記事の内容は、記事掲載時点の情報に基づいて記載されています。そのため、アップデートなどにより現行の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください
目次[非表示]
Canvaでデータ移行や引き継ぎが発生する主なケース
企業内でCanvaを利用していると、さまざまなタイミングでデータの移行やアカウントの引き継ぎが発生します。
データの消失や業務の停滞を防ぐためには、どのようなケースで移行が必要になるかを事前に把握しておくことが重要です。
退職・異動に伴う後任へのデータ引き継ぎ
担当者が退職・異動する際、その人が作成したデザインデータやブランドキットを後任者に引き継ぐ必要があります。
無料版やプロプランを個人のメールアドレスで利用している場合、退職等でアカウントが消去されると紐づくデータも失われてしまいます。
引き継ぎ漏れが発生すると、残されたメンバーでゼロから作り直すことになり膨大な工数が発生してしまうため、注意が必要です。
部署異動やプロジェクト統合に伴うチーム変更
複数のチーム間でデザインを共有したり、プロジェクトの統合に伴って別チームへデータを集約したりするケースもあります。
チーム間でフォルダやデザインをコピー・移動させる手順を理解しておくことで、スムーズな連携が可能になります。
手動での移行は権限設定のミスなどを引き起こしやすいため、適切な共有方法を選択することが重要です。
無料版・プロプランから法人向けプランへの移行
社内で個人アカウントでの利用が増え、ガバナンス強化のために法人向けプラン(ビジネス・エンタープライズ)を一括導入する際に移行が発生します。
既存のデザイン資産を新しい法人環境へ安全に移管するためには、事前に計画や運用ルールを整備することが重要です。移行に伴い、既存チームの統合・分離に加え、必要に応じてSSO(シングルサインオン)の導入(※)など、組織全体の運用方法をあわせて検討します。
※SSOは、エンタープライズプランで利用できる機能です。会社の認証基盤と連携し、一度のログインでCanvaへ安全にアクセスできるようになります。
関連記事:Canva無料版と有料版の違いは?最適なプラン選びのコツをご紹介|Canva相談センター
Canvaのデザインデータやフォルダを移行・共有する方法
Canvaでは、デザインやフォルダを別のアカウントやチームへ移行するための機能が備わっています。
状況に応じて、個別デザインのコピーからチーム単位での引き継ぎまで使い分けることが可能です。
リンク共有を活用した個別デザインのコピー
個別のデザインを移行したい場合、元のデザインから「共有」を選択し、移行先のアカウントへ編集権限を付与したリンクを送ります。
移行先のアカウントでリンクを開き、「コピーを作成」を実行することで、別アカウントにデザインが複製・保存されます。
数点のデザインを引き継ぐだけであれば手軽で便利ですが、大量のデザインを移行するには一つひとつ作業する必要があり手間がかかるため注意が必要です。
フォルダ単位での一括コピー
複数のデザインやファイルをまとめて移行したい場合は、それらをフォルダにまとめ、フォルダごとコピーします。
同一アカウント内の別チームへ移行する場合は、ホーム画面の「プロジェクト」から該当フォルダを選択し、「別のチームにコピー」を実行します。
フォルダ構成を維持したまま複製できるため、整理された状態で業務を再開できます。
関連記事:Canvaフォルダ活用術|企業での効率的なデザイン管理|Canva相談センター
チーム所有権の移行と管理者権限の引き継ぎ
社内でCanvaの運用・管理を担当する人が変更になる場合、現在のチーム所有者は設定画面から他のメンバーへ所有権を移譲できます。
新しい所有者には、同じチームに所属し、有効なCanvaアカウントを保有しているメンバーを指定します。
対象者が招待を受け入れると、所有権の移行が完了します。
所有権の移行により、支払い情報やチーム全体の管理権限も引き継がれるため、事前に社内調整を慎重に行う必要があります。
個人アカウントでの運用に潜むシャドーITのリスク
無料版やプロプランを個人のアドレスで利用していると、企業にとってリスクが生じる可能性があります。
近年、業務効率化を目的として社員が独自にツールを導入するケースが増えていますが、これらを企業側が把握・管理できていない状態は「シャドーIT」と呼ばれ、セキュリティ上の大きな懸念材料となります。
これらのリスクを防ぎ、企業のデザイン資産を守るための対策を講じる必要があります。
退職者とともにデザイン資産が消失するリスク
個人アカウントで管理されているデータは、担当者が退職しアカウントが放置・削除されると、作成したデータ資産が消滅します。
残されたメンバーがゼロから作り直す必要が生じ、これまでの作業が無駄になることで膨大な工数が発生してしまいます。
さらに、業務に必要なデータにアクセスできなくなることで、プロジェクト全体の進行が遅れるリスクも生じます。
意図しない外部共有による情報漏えいリスク
個人管理のアカウントでは、共有設定を誤って「リンクを知っている全員」が閲覧できる設定にしてしまうなど、意図せず第三者が資料を閲覧できる状態になる可能性があります。
極秘情報を含む資料が流出すると、企業の信用低下につながるおそれがあるため注意が必要です。
また、問題が発覚しても、個人アカウントでは誰が・いつ・何をしたのかを十分に追跡できず、原因の特定や再発防止が難しくなる場合があります。
独自のAI利用による著作権侵害やブランド毀損リスク
各部門や担当者が個別にデザインを作成すると、フォントや色が統一されず、ブランドイメージの一貫性が損なわれるおそれがあります。
また、生成AI機能を適切なルールを設けずに利用すると、著作権侵害を招いたり、ブランドイメージを損ねたりするコンテンツが作成される可能性もあります。
こうした問題は、企業としての法的対応や炎上につながるおそれがあるため、生成AIの利用ルールやブランドガイドラインを整備し、適切に運用することが重要です。
Canvaで作成したデザインを商用利用する際は、使用する素材や生成AI機能ごとの利用条件、注意事項を確認する必要があります。
著作権トラブルを防ぐためにも、ビジネス利用時のルールを事前に確認しておきましょう。
企業のデザイン資産を守る法人向けプランのメリット
企業における安全なデータ統制を実現するためには、CanvaビジネスやCanvaエンタープライズの導入が有効です。
個人管理から企業管理へ移行することで、リスクを低減しながら業務効率化を図れます。
所有権移行による業務継続性の確保
法人プランでは、管理者が退職者のアカウントを削除する際に、退職者が作成したデザインの所有権をほかのメンバーへ移行できます。
個人アカウントで管理していた場合に起こりやすい「退職と同時にデザインへアクセスできなくなる」「編集権限を引き継げない」といったリスクを防ぐことが可能です。
担当者が退職したあとも、デザインを組織内で継続して管理・活用できるため、作り直しの手間や情報の散逸を防ぎ、業務の継続性を確保できます。
ブランドコントロールと承認フローによる品質担保
ロゴやカラー、フォントを管理者が一元管理できる「ブランドキット」を活用することで、誰がデザインを作成してもブランドイメージの一貫性を維持できます。
また、公開前に承認を必須とするワークフローを設定することで、不適切なデザインやブランドガイドラインに沿わない制作物の公開を未然に防ぐことが可能です。
さらに、生成AI機能の利用範囲を管理者が制御できるため、組織のルールに沿った安全な運用を実現できます。
関連記事:Canvaのブランド機能で社内デザインを統一する方法|Canva相談センター
SSO連携とアカウントの一元管理によるセキュリティ強化
エンタープライズでは、SSO(シングルサインオン)に対応しており、ログインを企業の認証基盤に統一できます。
これにより、退職者のアカウントが残存するリスクや、未管理アカウントの発生を抑制し、アカウント管理を効率化できます。
また、ユーザーの追加・削除や権限設定を管理者が一元管理できるため、組織のセキュリティポリシーに沿った運用を維持しやすくなります。
監査ログ機能(エンタープライズ限定)も活用すれば操作履歴を確認でき、インシデント発生時の原因特定や監査対応にも役立ちます。
関連記事:Canvaエンタープライズプランの魅力とは?ビジネスに最適な機能を紹介|Canva相談センター
まとめ
Canvaのデータ移行は手動でも可能ですが、個人管理のままでは退職・異動時のデータ消失リスクや情報漏えいのリスクを伴います。
企業における安全なデザイン資産の運用には、所有権の移行やアカウントの一元管理が可能な法人向けプラン(Canvaビジネスやエンタープライズ)への移行がおすすめです。
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